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ドイツ証券取引所とコメルツ銀行、デジタルマーケットプレイスに共同出資

ドイツ証券取引所(Deutsche Börse)は29日、同国のコメルツ銀行(Commerzbank)と共に、美術品や不動産などといった実物資産のトークン化と取引を可能にする新たなマーケットプレイスの開発に向け、共同出資を行ったと発表した。

両社が出資したのはドイツ・フランクフルトを拠点とするベンチャー企業「360X」。360Xではデジタルアセット事業を展開する予定で、ブロックチェーンを基盤とした新しいデジタルマーケットプレイスとエコシステムの開発を行うとしている。

今後、まずは美術品や不動産のトークン化と取引環境の整備に力を注いでいくとしており、今年中にサービスのローンチを予定しているという。

今回の発表に際し、360Xの創業者兼CEOであるCarlo Kölzer氏は「この新しい取引プラットフォームは、これまで流動性の低かった資産クラスへの投資を簡単にするものです」とコメント。

さらに、「私たちはまだデジタル市場に上場していない資産に対して透明性と流動性を兼ね揃えた取引所を作ります。まずは美術品や不動産の取引所から始めますが、360Xは拡張性の高い設計をしているので、今後さらに多くの資産クラスを追加していくでしょう」と語った。

Kölzer氏は2000年に設立された電子外国為替取引プラットフォームである「360T」の設立にも携わっている。その後2015年にドイツ証券取引所が約8億ドルで買収。同氏は現在、ドイツ証券取引所のFX部門におけるグローバルヘッドも兼任している。

またドイツ証券取引所CEOのTheodor Weimer氏も「ドイツ取引所は新しいアセットクラスに挑戦しなければならないと確信しています。将来的には現在は取引できない資産のトークン化やデジタル化が幅広く進むでしょう」と語り、デジタル資産に対する取り組みは必至との考えを示した。

ドイツ証券取引所とコメルツ銀行は、2019年に共同で分散型台帳技術を用いた取り組みを開始し、実証実験を行ったことがある。

双方は共にブロックチェーンの利用を重要視しており、様々な取り組みをあらゆる企業と行なっている。

画像:Shutterstock