2021.04.16
欧州で事業を展開しているRakuten Europe(楽天ヨーロッパ)は、Chiliz(チリーズ:CHZ)と15日に業務締結した。同日、Chilizがリリースで発表した。
Chilizはスポーツやエンターテイメント分野に特化したブロックチェーンベースのファンエンゲージメントプラットフォーム「Socios.com」を運営している企業だ。暗号資産(仮想通貨)CHZも発行している。
これまでに同社はFCバルセロナやACミラン、ユベントスなど21の人気プロサッカークラブとファントークン発行などの事業提携を結んできた。今後は米国にも進出を予定している。
Chilizのファントークンは、プロスポーツクラブが資金を調達する時に使われる。またトークンを購入したファンは、対価としてクラブチームが行う投票企画に参加できる権利や、グッズなどを入手できる権利などが与えられる。ファントークンはSocios.comのプラットフォームで発行される。
今回、楽天ヨーロッパとChilizのパートナーシップにより、スペイン・英国・ドイツの楽天ヨーロッパユーザーは楽天ポイントとSocios.comのファントークンの交換が可能になるとのことだ。
楽天はヨーロッパでの事業を拡大し続けており、現在はオンラインショッピング、コミュニケーション、デジタルコンテンツなどの様々なサービスを、Rakuten.de、Rakuten.es、Rakuten.co.ukを通じてヨーロッパ全域の消費者に提供している。
また日本と同様、楽天ヨーロッパサイト内で使える楽天ポイントも商品購入の際に発行されている。ユーザーは日々の買い物でポイントを貯め、映画やギフトカード、電子書籍など、様々な方法でポイントを利用することが可能だ。
楽天ヨーロッパは、サービスの拡充、特典の充実、パートナーの追加を目指しており、今回、Chilizが提携している欧州のサッカークラブのファントークンとの交換もその一環だ。
まずはFCバルセロナ($BAR)、パリ・サンジェルマン($PSG)、ユヴェントス($JUV)、アトレティコ・デ・マドリード($ATM)、ASローマ($ASR)、ガラタサライ($GAL)、ACミラン($ACM)の7つのクラブのファントークンとの交換を提供していくという。
今後、楽天とSocios.comは、両プラットフォームを自由に利用できるグローバルな空間を作ることを目指して、さらなる統合を検討しているという。
ChilizとSocios.comのCEOであるAlexandre Dreyfus氏は「楽天はフィンテックとオンライン・コマースにおける世界的な強者であり、この新しいパートナーシップがもたらす大きな可能性を非常に期待しています」と述べた。
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