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ノルウェーの大手上場企業、ビットコイン事業を開始

ノルウェーのオスロ証券取引所に上場している大手企業Aker ASA社(Aker)は8日、ビットコインに関連するプロジェクトの推進や、企業のへ投資を目的とした新会社、「Seetee As社(Seetee)」を設立したと発表した。

Akerは2004年にノルウェーで設立され、建設から水産業、エンジニアリングなど幅広い事業を行っている。

Seeteeは資本金5億ノルウェークローネ(約65億3,500万円)で設立された。同社の活動として「ビットコインへの投資および所有」、「ビットコインおよび広範なブロックチェーン・コミュニティへの参加および主要プレーヤーとのパートナーシップの確立」、「ビットコイン検証業務の開始」、「ビットコインおよびブロックチェーン・エコシステムにおけるイノベーション・プロジェクトおよび企業への構築および投資」に注力していくという。

またSeeteeは、全ての流動性資産をビットコインで保有し、ビットコインのマイニング事業も進めていくことも明かされた。

今後、親会社Akerが培ってきた技術を活かして産業用ソフトウェア、フィンテックへの取り組みなどを行う予定だ。これにより、Seeteeはサイバーセキュリティ、金融取引などの分野でビットコイン関連事業を拡大し、将来的には広範な経済圏の確立を目指す方針だ。

これらの取り組みを加速させるために、Seeteeは他の企業と積極的に提携していくことも発表した。Seeteeは、すでにビットコインおよびブロックチェーン技術のグローバルリーダーであるカナダのブロックチェーン企業・Blockstream社と協業契約を締結。Blockstreamが誇るセキュリティの高いブロックチェーン技術へのアクセスを、提携企業に提供する考えだ。

Aker ASAの社長兼CEOであるØyvind Eriksen氏は「Seetee の立ち上げにより、Akerグループはソフトウェアとフィンテックに新たな一歩を踏み出しました。私たちは、ビットコインやブロックチェーン技術によってもたらされる産業機会に大いに期待しており、その取り組みに力強く貢献したいと考えています」「これらの技術は、私たちの日常生活における摩擦を減らし、デジタルで駆動する経済のセキュリティを強化し、イノベーションのための新しいビジネスモデルを解き放つ可能性を秘めています」と、Seeteeの意義を語った。

また、Blockstreamの共同創業者兼CEOで「暗号資産の父」とも称されるAdam Back氏は、「Seeteeとは、Akerのグループ会社に利益をもたらすビットコインのマイニングやサイドチェーンのプロジェクトで緊密に協力していきます。また、我が社がグローバルな電力インフラを活用してきた豊富な経験は、ビットコイン業界にとって貴重な財産になると確信しています」と抱負を述べた。

Akerはビットコイン事業に本腰を入れるために、同日8日、1170ビットコインを購入したことも併せて発表。平均購入価格は約4万9600ドルで、合計約5800万ドル(約63億円)だったとしている。

画像:Shutterstock