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コインベース、17兆円分の暗号資産を保管 時価総額全体の11%に相当

暗号資産(仮想通貨)関連の分析を行うデータ企業Messariは2日、米大手暗号資産取引所Coinbaseの上場申請書類の調査レポートを公開した。

同レポートによると、Coinbaseは暗号資産の全体時価総額の内、約11%を保管していることが判明した。

これは記事執筆時点での時価総額に照らし合わせると約1660億ドル(約17兆7,000億円)に相当する(CoinMarketCap参照)。

Messariによると、Coinbaseの管理する暗号資産の資産総額は2020年1Qから4Qにかけて200億ドル(約2兆1,000億円)から900億ドル(約9兆6,000億円)まで急増したという。これは暗号資産の時価総額が大幅に増加したことが大きく影響しているものみていいだろう。

同社が管理する暗号資産はビットコインとイーサリアムが約83%を占めている。なお、コインベースは90種類以上の暗号資産を対象としたカストディサービスを提供しているが、それを考慮したとしてもビットコインとイーサリアムが大多数を占めているということになる。

 Coinbaseは昨年12月に米証券取引委員会(SEC)へ上場申請を行ったことが明らかとなり、世界各国で大きな話題となった。

そして先月25日、米証券取引委員会(SEC)はCoinbaseが提出していた証券登録届出書「Form S-1」を公開。これは同社が計画している米ナスダックでの直接上場の準備が整ったことを意味する。

先月29日からナスダックのプライベートマーケットで取引されているCoinbaseの未公開株は1株373ドル(約3万9,800円)の価格をつけており、その取引額を参照した際、同社の推定時価総額は1000億ドル(約10兆6,000億円)超となる。

これは東証一部に上場している企業と比較しても7番目に位置する規模で、執筆時点においてはNTTと同程度の水準となる。

今回のレポートにより、暗号資産市場におけるCoinbaseの存在感が一層強まった形であることは間違いないだろう。

暗号資産市場が非常に大きな盛り上がりを見せている中、Coinbaseのナスダック上場は業界の内外が注目する重要なイベントになる可能性を秘めているだろう。

画像:Shutterstock