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JPモルガン、宇宙でブロックチェーン決済のテストに成功

米大手銀行JPモルガンが、地球を周回する人工衛星間でブロックチェーンを利用した決済をテストし、デジタル機器を正常に動作させることを成功させた。24日、ロイターが報じた

JPモルガンは宇宙でのテストを実行するために、デンマークのGOMspace社の人工衛星で自社のソフトウェアを稼働させたという。

今回のテストの目的は、今後IoT(Internet of Things)技術により、Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーを含むスマート家電製品によって自律的な取引(自動取引)が可能になったことを想定し、ブロックチェーン技術を用いて自動決済ができるようにすることだ。

IoTはこれまでインターネットに接続されていなかった様々な物が、ネットワークを通じてサーバーやクラウドサービスに接続され、情報交換する技術のことを指す。

JPモルガンはロイターの取材で、「この人工衛星を使ったアイデアは完全に分散化された方法でIoT決済を探求することでした」「宇宙ほど分散化され、地球から切り離された場所はありません」と説明している。そして、ブロックチェーンを使うことで、決済に暗号資産(仮想通貨)を使うことも念頭に入れられている。

今後、すぐに現実になる可能性のあるIoT決済の例としては、スマート冷蔵庫がEコマースサイトで牛乳を注文して支払いをしたり、自動運転車がガソリン代を支払ったりすることが挙げられるという。

また、JPモルガンがブロックチェーンを利用した次世代決済システムの新事業を進めるために作られた部署・Onyxの幹部は、「このテストの成功はより多くの民間企業が自社のデバイスを宇宙に打ち上げることで、支払いと引き換えに人工衛星がお互いのデータを送り合う市場を作ることも可能であることを示した」と、将来的な可能性を語った。

その上で、ブロックチェーン技術を使うことで各企業は証券決済や国際決済などの複雑なITプロセスの簡素化とコスト削減を期待しているという。

画像:Shutterstock