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FacebookのDiem、3月末に発行へ

Facebookが主導しLibraからリブランディングされた暗号資産・Diem(ディエム)が、今年3月末の発行に向け準備を加速させている。

同通貨を推進するDiem協会が、暗号資産カストディを行うFireblocksと決済プラットフォームを提供するFirst Digital Assetsと連携し、銀行や暗号資産(仮想通貨)取引所などの接続を可能にしたという。

さらに、First Digital Assetsは金融機関などがDiemネットワーク上での取引を容易にするウォレットとインフラストラクチャを開発したと発表。いよいよ発行に向けた準備が整いつつあることをうかがわせている。

Diemが発行された際には、Fireblocks とFirst Digital Assetsを通じ、SpotifyやUber、ShopifyなどといったDiem協会に加盟している企業で利用することができるという。

Diemは2019年にFacebookによって発表されたプロジェクトで、昨年12月に名称を変更。当初の予定では複数の法定通貨に連動したバスケット型のステーブルコインを目指していたが、世界各国から批判が集中し、路線変更を迫られていた。その結果、プロジェクトの動きは停滞し、協会に加盟していた企業の脱退なども散見された。

名称をLibraから変更した背景としては、これらのネガティブなイメージを払拭し、プロジェクトそのものを一新したと印象付ける狙いもあるとみられる。

現在、Diemは単一の法定通貨に裏付けられたステーブルコインの発行を目指している。その第1弾として、まずは米ドルに裏付けられたDiemを発行する。

FireblocksのCEOであるMichael Shaulovは、「我々は加盟店や対応する決済プロパイダーが簡単にDiemを決済手段として利用できるようにした」とコメントし、VisaやMastercardを例に挙げ、これら企業による決済と同じようにシームレスな決済ができると語った。

さらに、「PayPalのユーザーが3億5,000万人いることと比較して、ビットコインに与えた影響を考えてみてほしい。Facebookは25億人以上のユーザーを有し、シンプルかついかにユーザーを取り込むかを熟知している」と述べ、Diemが暗号資産業界に与える影響が大きなものであることを強調した。

画像:Shutterstock