暗号資産ドージコイン、800%超高騰 瞬く間に時価総額7位に

暗号資産（仮想通貨）ドージコイン（DOGE）が驚異的な暴騰を見せている。

ドージコインは日本時間28日頃から価格を伸ばすと、29日にはさらに続伸させ、一時0.08ドル（約8円）ほどまで高騰。前日比800%超となり、時価総額順位においてもライトコインやビットコインキャッシュなどといった銘柄を一気に追い抜き7位まで上昇した。

12月初旬には時価総額順位40位台を推移していたことを踏まえると、大躍進を見せていると言える。

なお、執筆現在においては0.04ドル（約4円）ほどまで下落し、時価総額順位も13位と落ち着きを見せている（いずれもCoinMarketCap参照）。

しかし24時間の取引高はビットコイン、イーサリアムに次ぐ3番目となっており、過熱感は今もなお収まっていない。

この価格高騰劇は米掲示板サービス・Redditの株取引コミュニティが発端となったようだ。

このコミュニティは「r/WallStreetBets（WSB）」というもので、現在株式市場にも非常に大きな影響をおよぼしている米ゲームソフト小売大手「GameStop（GME）」の価格を揺り動かしている一団でもある。

WSBはGMEの株を空売りするヘッジファンドなどに挑戦状を叩きつける形で取引を行い、同社株の価格を年初来1700%超まで引き上げた。

これによりCitron ResearchやMelvin Capitalなどといったヘッジファンドが多大な被害を被った。特に、Melvin Capitalは27億5000ドル（約2,850億円）の支援を受ける事態になるなど、個人投資家による一連の行動は波紋を呼んでいる。

ドージコインの価格高騰はこのWSBの関係者による「ドージコインは1ドルまでいったことがあるか？」というTwitterでの発言が引き金になった可能性がある。

この影響を受け、Twitterでは「#DOGE」などのドージコインに関連したキーワードがトレンド入りするなど、異常と言えるほどの注目を浴びた。

暗号資産データ分析を行うThe TIEによると、同社がTwitterでの暗号資産に関する言及数を計測して以来、アルトコインが初めてビットコインを上回ったという。

ドージコインは以前もTikTokを通じて前日比40%以上の急騰を見せたことがある。今回、WSBがドージコインに言及した理由は不明ではあるが、結果的に個人投資家集団である同コミュニティがヘッジファンドを打ち負かしたことで、多くの期待が集まったものとみられる。

今後しばらくは非常にボラティリティの高い推移を見せる可能性が大きく、WSBや規制当局などの動向に注目が集まる。

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