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トランプ大統領、退任前に元リップル役員へ恩赦

トランプ米大統領は20日、退任を前に73人に恩赦を与え、70人の減刑を行った。20日、NHKなど複数のメディアが伝えた。

中でも注目を浴びたのは、右派の大物・Steve Bannon氏の恩赦だ。同氏は2016年の米大統領選でトランプ陣営幹部として勝利に貢献した人物として知られている。

トランプ氏が勝利し大統領に就任してからも首席戦略官・上級顧問として影響力を振るった。しかし在任中、トランプ大統領の娘婿で大統領上級顧問のJared Kushner氏らと対立し、2017年8月に解任された。

その後、Bannon氏は昨年8月、メキシコ国境に壁を建設するための資金集めで詐欺行為を行ったとして、逮捕・起訴されていた。

ホワイトハウスは恩赦発表の中で、Bannon氏を「保守運動の重要なリーダー」と評した。

Bannon氏への恩赦は、大統領退任後も右派からの支持をつなぎとめる狙いがあるとみられている。

また政府高官の話として、トランプ氏自身や家族、元顧問弁護士・Rudolph Giuliani元ニューヨーク市長には恩赦を与えなかったとNewsweekは報じた

トランプ氏は退任前に、自分や家族に恩赦を与えるとの観測もあったが、やましいことがあるのではないかとの憶測を呼ぶとして、ホワイトハウス高官らに止められたとみられている。

今回恩赦が与えられたものの中には、2019年に銃の不法所持で実刑判決を受けたラッパーのLil Wayne氏、同じくラッパーで2019年に銃の不法購入で服役中だったKodak Black氏がいる。

また暗号市産(仮想通貨)業界においても、元リップルの役員で暗号資産メディアModern Consensusを共同創業したKen Kurson氏に恩赦が与えられた。同氏は2020年、Kurson氏と配偶者の婚姻関係が悪化したことを非難した友人らにサイバーストーカー行為や嫌がらせをしたとして逮捕されていた。

画像:Shutterstock