2021.01.06
ビットコインは6日、一時3万5000ドル(約360万円)を突破し、史上最高値を再度更新した。前日比で約15%上昇し、前週比でも約28%の上昇率を記録している。
ビットコインは年初から上昇の勢いが止まらない。
一時は3万3000ドル(約340万円)から2万8000ドル(287万円)ほどまで急落する場面も見られたが、全くの杞憂に終わった形だ。
ビットコインの上昇背景としては、米国のトランプ大統領が追加経済対策に署名したことや、世界的に引き続き経済緩和政策がとられる見通しであることなどが挙げられる。また機関投資家による参入事例が相次いでいることや、例年年末に強まる利確等の動きが落ち着いたことなどもプラス要因になっていると言えるだろう。
また主要銘柄の値動きも非常に目を張るものがある。
年初より暗号資産(仮想通貨)市場は全面高の様相を見せており、イーサリアムやライトコインなどといった銘柄がその中心となっている。
時価総額2位に位置付けるイーサリアムも6日、前日比で10%ほど上昇し、4日に記録した年初来高値である1135ドル(約11万6,000円)に迫る勢いを見せた。
ライトコインにおいても堅調な推移をたどっており、前日比8%の上昇と好調をキープしている。
なかでも、特筆すべきは前日比約40%もの暴騰を見せているステラ(XLM)だ。ステラは執筆現在において22円の価格をつけており、近しい特徴を持つリップル(XRP)の価格に迫る勢いを見せている。
ステラは同通貨を発行するステラ財団が、ウクライナ政府との間で中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発で提携したことが追い風となり大幅な上昇につながったとみられる。
一方のリップルは、昨年末より問題となっている有価証券問題の尾を引く形で軟調な推移をたどっている。
またCoinMetricsのデータによると、リップルのクジラはSECが提訴してから急激に減少しており、この資金がビットコインや他アルトコインに流れている可能性は非常に高い。
現在、軒並みの暗号資産は非常にボラティリティが高い状況にある。
ビットコインが初めて200万円を超えた2018年1月のように大幅な下落を見せる可能性もあるため、注視した方がいいだろう。
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