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IBMブロックチェーンでボルドーワイン追跡可能に

米IBMが、ワインのブドウ園からワイン消費者へと流通する際に、よりスマートかつ安全性の高い方法で経路を追跡することができるシステムを発表した。10日、同社が公式ホームページで明らかにした。

同リリースによると米IBMは、ワインの出荷状況をモニタリング・分析する企業「eProvenance」と共同で、ブロックチェーンを活用したワインのトレーサビリティプラットフォーム「VinAssure」を開発したという。

IBMのブロックチェーン「Transparent Supply」を基盤に構築されたVinAssureは「IBM Cloud」上で動作し、生産者・輸入業者・輸送業者・ワイン卸売業者・レストラン・小売業者を含む関係者が恒久的な共有のデータ記録を通してワインのサプライチェーンにおけるトレーサビリティ、効率性、収益性の向上をサポートするという。

また消費者は、ボトルに貼られたQRコードを利用することで、ワインの産地や風味のプロファイル、持続可能性の認証基準を満たしているかどうかなどを知ることができる。

VinAssureは、世界最高のワインメーカーの厳格な手法が、サプライチェーンのエラー、誤情報、輸送中の不適切な条件によって損なわれないようにするための設計がなされている。

VinAssureには、米国の大手ワイン業者「De MaisonSelections」、「Ste.Michelle Wine Estates」、そして仏ボルドーを拠点とするワイン業者「Maison Sichel」の3社が参加する。

米IBMのリリースでは、「ワイン産業は複雑で相互に結びついているにもかかわらず、サプライチェーンを最適化するメカニズムが不足している」と指摘し、「この3社がVinAssureに参加することにより、『世界中のサプライチェーンを通って移動している数百万本のワインのボトル』を追跡することができるようになる」と述べている。

上述のワイン業者・Saint Michelle Wine EstatesのPeter Click氏は、「同社は、ワシントン、オレゴン、カリフォルニアの超高級ワインを造っている」、「我が社のワインの風味は並外れた個性を持っているので、世界のどこに行っても、それらのワインが完璧な状態で届くようにしたいと考えている」とVinAssureに参加した理由を述べている。

画像:Shutterstock