FXcoinと住友商事、債権債務決済をリップルで初の実証実験

国内暗号資産（仮想通貨）取引所FXcoinは30日、今月27日に住友商事と共同で、住友商事グループ会社間の債権債務を、暗号資産リップル（XRP）を用いて決済する実証実験を実施したと発表した。

FXcoinによると、暗号資産を用いた対大手事業会社の先日付取引は日本初の取り組みとなる。

住友商事はグループ会社との間で試験的に債権債務をXRPで決済する。そして、FXcoinとの間でXRPの値動きをヘッジするために先日付取引を行い、特定の日付で当社にXRPを売却するというもの。

なお、今回の実証実験には住友商事グローバルメタルズやSBIグループも参加した。

暗号資産はボラティリティが大きいため、投機対象の側面が強いと見られることが多い。しかしFXcoinはプレスリリースで、「（同社が）提供するXRPの先日付取引は、事業会社におけるXRP建の債権債務に係る価格変動リスクのヘッジ手段となります」と説明。

この試みによって暗号資産の価格変動リスクを回避することができるだけでなく、グローバルに展開する事業会社がヘッジ手段を設けることで、将来的にはXRP建の取引拡大につながる期待が持てるとしている。

FXcoinは、今回の実証実験では先日付取引の有用性および将来性を示すことに加え、暗号資産のスワップ市場創設につながっていくと確信していると述べており、今後このスワップ市場を広げていくことで、暗号資産を建値とした取引の拡大に貢献していくと抱負を語った。

FXcoinは「暗号資産（仮想通貨）市場の健全な発展と拡大」と「日本人の金融リテラシーの向上」を企業理念に掲げており、暗号資産取引所や暗号資産情報サイトなどを運営する企業だ。

昨年12月に金融庁より暗号資産交換業者として登録され、今年5月からはビットコインの取り扱いを開始。現在はXRPとライトコインを加えた3銘柄を取り扱っている。

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