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楽天・三木谷社長、ブロックチェーンへの取り組み促す 楽天トラベルも導入

楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長は11日、第22回日経フォーラム「世界経営者会議」の講演で日本のデジタル・トランスフォーメーション(DX)に触れ、「ブロックチェーンの取り組みが進んでいない」と現状の日本におけるDXの課題を指摘した。

さらに、「日本政府も日本企業もDXはベターでなく、マストだ」と語り今後さらに推進していく必要性があるとの認識を示した。その上で、今後は社会基盤を中央集権でなく分散管理を行うことで業務効率が上がるのではないかとの持論を展開した。

また同日、楽天トラベルの海外サービスRakuten Travel Xchangeが、ブロックチェーンプラットフォームを構築するShareRingと提携したことを発表。これにより、ユーザーはShareRingのブロックチェーンを活用したデジタルIDサービスを通じて60万件以上のホテルの予約を行うことが可能となった。

ユーザーはパスポートや宿泊施設に関する登録情報などを安全に保管でき、さらには暗号資産(仮想通貨)でホテルの宿泊代金を支払えるようだ。

ShareRingによると、同社が提供するデジタルIDサービスによって、個人情報を安全に保護するだけでなく、ユーザーの利便性を飛躍的に向上させることができるため、提携する他の旅行代理店や旅行予約サイトにも恩恵が生まれるだろうとのこと。

今回の発表に際し、ShareRing のCEOであるTim Bos氏は、「世界中で10億人以上の会員を有している世界最大級の旅行会社と提携できることに興奮している。業界のためにセキュリティや利便性をアップグレードしたプラットフォームをユーザーに提供できることを楽しみにしている」とコメントした。

楽天は傘下である国内暗号資産取引所・楽天ウォレット通じて暗号資産サービスを展開。さらに楽天グループを率いる三木谷氏は一般社団法人新経済連盟(新経連)の代表理事を務めており、政府に対して政策提言を行うなど、暗号資産・ブロックチェーン業界において活発な活動を見せている。

あらゆるサービス展開をスピーディに行う三木谷氏の行動力を鑑みれば、今後さらに日本のデジタル化を牽引していくことが期待される。

画像:Shutterstock