2020.10.19
アフリカのナイジェリア連邦政府が、ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)取引を国内で促進し、デジタル経済に移行するためにブロックチェーン技術を国家戦略として取り入れる計画を進めていることがわかった。現地メディアTechnology Timesにより明らかになった。
Technology Timesによると、ナイジェリアの連邦通信デジタル経済省(FMoCDE)と国家情報技術開発長(NITDA)は共同で、国家的にブロックチェーンを採用するための草案「国家ブロックチェーン採用戦略」を公開したとのこと。
ナイジェリア経済は石油やガスへ依存している課題があり、連邦政府は依存度の高いエネルギー産業から脱出し、デジタル技術を活用した経済へと飛躍しようとしている。
草案の中で、ブロックチェーンは安全でフォールトトレラント(一部が停止しても正常に処理が行われるシステム)な取引のための分散型プラットフォームを構築し、ナイジェリアのデジタル経済発展を促進すると説明。また、国民のデジタルプラットフォームに対する信頼感を高めることができると述べた。
FMoCDEは、ナイジェリアのデジタル化を促進するために「開発規制」、「デジタルリテラシーとスキル」、「固有のコンテンツ開発と採用」など8つの柱を立てており、それらの柱を実現するための具体的な戦略目標として、以下のような5つを概説している。
また戦略目標を達成するための具体的な取り組みとして、以下6つの主要な取り組みを挙げた。
本草案では、ビジネスやガバナンスプロセスの非効率性を解決するためにブロックチェーンの応用に焦点を当てているが、今後は実験を進め、まずは一部をスケールアップすることに注力していくとしている。
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