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中国・成都、金融プロジェクト開始へ 新たな金融拠点目指す

中国の成都地方金融監督管理局は20日、中央銀行である中国人民銀行の金融技術革新および監督のパイロットプロジェクトに成都が正式に承認されたと発表した。20日、現地メディア・中国網が報じた。

今まで同プロジェクトの対象地域は北京、上海、重慶、深セン、雄安新区、杭州、蘇州、広州であったが、成都が加わったことで9地域に拡大した。

このプロジェクトは金融技術における「規制サンドボックス」と呼ばれ、法令順守とリスク管理を前提として、金融の効率化と安全性の強化を目的とした新興技術の活用を推進するために立ち上げられたものだ。中国人民銀行が昨年12月から北京でスタートさせ、認定を受けた金融機関やテクノロジー企業が金融技術革新に向け取り組んでいる。

成都市政府と中国人民銀行成都支店は共同で今年5月に、「成都金融技術発展計画(2020-2022)」を発表し、成都の金融技術革新に向け取り組みを強化していくと打ち出していた。

現在、成都は地方金融管理の能力とサービスレベルの向上を目的として、ビッグデータ、人工知能、クラウドコンピューティング、ブロックチェーンなどの技術を積極的に活用し、規制サンドボックスの構築を加速させているとのことだ。

成都地方金融監督管理局の関係者は、今回の認可によって成都が金融技術革新をさらに加速させていくだろうと見解を示した。その上で、同局としても国際的な影響力を持つ地域金融技術センターを作るために積極的な支援を進めていくとしている。

成都は現在開発が進められているデジタル人民元の試験都市にも選ばれている。街中のチェーン店などで運用が噂されるなど、比較的順調に開発が進められているようだ。

成都の他に選ばれている都市は中国の商業および国家プロジェクトにおける重要都市ばかりだ。ブロックチェーンの活用やデジタル人民元は習近平国家主席の肝煎りとも言えるプロジェクトであることから、今後成都における金融革新はより一層推し進められていくことだろう。

画像:Shutterstock