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中国裁判所、ビットコインを法的に保護

中国・上海の裁判所で「ビットコインはインターネット上のデジタル暗号資産であって、法律で保護されるべきである」という判決が出た。
6日、中国メディア「Baiduニュース」が報道した。
今回の裁判は暗号資産の強奪事件をめぐるものだった。
2018年に上海で暮らすカップルの自宅に、4人グループの強盗が侵入し、脅迫行為によって暗号資産を強奪。
強盗グループはカップルの所有する約20ビットコインと、6466スカイコイン(SKY)を犯人のアカウントに転送させた。
しかし後に、犯行者全員が逮捕され裁判に至った。
裁判所はこのグループに対し奪った暗号資産の返却を命令したが、犯行グループは「中国の法律では、暗号資産であるビットコインとスカイコインの財産性を認めていない」と主張し、「被害者は返却を求める権利はない」と反論。
一審を控訴していた。
これを受けて二審では上海第一中級人民法院(上海の裁判所)が、冒頭にある通り「ビットコインはインターネット上のデジタル暗号資産であり、法的に保護されるべき」と示した上で、「ビットコインは価値、希少性、消費することができるといった特性を持ち、暗号の資産とみなされる」という見解を述べ、犯行グループにビットコインの返還を命じた。
既報の通り、中国では、2017年から暗号資産取引が全面禁止されている。しかし仮想上の通貨としては「保有」を認められている。
今回の判決は司法当局が暗号資産を「デジタル資産」と位置付け、「法的に保護されるべき」と公に認めたことになる。
中国国内で、暗号資産規制が緩和される一歩となる判決になるかもしれない。