2019.11.11
地中海に面した北アフリカの国チュニジアの中央銀行が、デジタル通貨「eディナール」を発行する予定であることが明らかになった。
ロシアの現地メディアが報じたところによると、チュニジアの法定通貨ナディールをデジタル化し、中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)として発行する計画だ。
CBDC発行にあたっては、ロシアのスタートアップ「ユニバーサ」(Universa)が開発する「Universa Blockchain」を使用する。
ユニバーサCEOのアレクサンダー・ボロディッチ氏は、デジタル通貨の利点は発行コストの低さと透明性であると指摘し、デジタル化によって生産コストが紙の100倍安くなると語った。
今後、チュニジアは新しい通貨を発行しない代わりに、準備金の一部をユニバーサのブロックチェーンプラットフォーム上に移動しする。
また、国民はナディールをeディナールへ交換することが可能になるという。
ここ最近、中央銀行がデジタル通貨を発行する計画に注目が集まっており、10月下旬には中国政府系シンクタンクの高官がデジタル通貨発行の可能性を正式に示唆。
11月に入ってからも、欧州連合(EU)が欧州中央銀行(ECB)に対して公的なデジタル通貨発行の検討を提言するとの報道や、トルコの中央銀行がCBDCの最初の試験的な導入を2020年末までに完了させる計画が報じられている。