2019.09.19
北朝鮮政府が独自暗号資産の開発に向けて動き出したことがわかった。
18日、デジタルメディアのVICEが報じた。
同記事によると、北朝鮮は国際制裁による混乱や、米国主導の世界金融システムから脱却する目的から、独自暗号資産の開発へ舵を切ったという。
北朝鮮文化交流委員会代表のAlejandro Cao Benos氏は、「北朝鮮の独自暗号資産の開発はまだ初期段階にある」と前置きした上で、「まだ名もないそのデジタル通貨は、ビットコインや他の暗号資産のようになる」と語った。
また同氏によると、この独自暗号資産は北朝鮮の法定通貨であるウォンをデジタル化したものではないという。
今回の報道を受け、英ロンドンのシンクタンク、ロイヤル・ユナイテッド・サービスの調査アナリスト、Kayla Izenman氏は、高い関心を示して以下のように述べた。
「北朝鮮はマイニングやクリプトジャッキング(マイニングにおける不正)などに精通している。暗号資産を開発、活用する技術的な専門知識を持っていることは間違いない」
北朝鮮は現在、国が支援しているハッカー集団がサイバー攻撃を仕掛け、法定通貨や暗号資産などを盗難したとして、国連から指摘されている。