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大口投資家がイーサリアム全体供給量の33%を保有

暗号資産イーサリアムにおいて総供給量の33%が376人の「クジラ」と呼ばれる大口投資家に所有されていることが、ブロックチェーン上の不正取引を追跡するチェイナリシス社の調査の結果から分かった。
ただ、過半数以上のクジラがほとんど取引を行っておらず、価格に影響を与えていないと結論付けた。
チェイナリシス社は、過去のイーサリアムデータを分析した結果、イーサリアムのクジラの約6割が資産を保有したままで、定期的に取引を行っていないとされ、取引行為全体のわずか7%に過ぎないことが判明した。
同社は、クジラをトップ500のイーサリアム保有者と定義。
そのうち、376人が個人のクジラとされ、この376人が全体供給量の33%(2019年5月1日時点)を保有し、2016年の47%から減少したことがわかった。
また、同社は調査で、イーサリアム価格はビットコイン価格に付随する▽クジラが取引所にイーサリアムを預けた場合には、価格ではなくボラティリティ(資産価格の変動の激しさ)に影響を及ぼす▽クジラが取引所からイーサリアムを自身のウォレットに引き出した場合には特に相場に影響を及ぼさない―といった結論を出した。
なお、同社は、イーサリアム価格のビットコイン価格との連動について「平均して、前日にビットコイン価格が1%増加であれば、翌日のイーサリアム価格は1.1%増加となっている」と述べている。
チェイナリシス社は暗号資産やブロックチェーン領域におけるコンプライアンス技術を提供しているスタートアップ。
4月に三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)から出資を受けるなど、大手企業からの信頼を集める。