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藤巻議員が財政金融委員会で暗号資産の税制度について提言

14日、参議院議員藤巻健史氏(日本維新の会)は参議院財政金融委員会において、暗号資産の税制度について麻生財務大臣や国税庁の担当者と意見交換した。
藤巻議員は、国際競争が激化するなか新興業界の発展を阻害し国益を損ねるとして昨年12月に「仮想通貨税制を変える会」を発足させ、暗号資産の税制度改革に取り組んでいる。
昨日の財政金融委員会において、暗号資産の税制について発言し、現在の「雑所得」ではなく、現状は「譲渡所得」に分類すべきだと主張した。
藤巻議員は暗号資産で得た利益の税率について麻生大臣に対し、以下の質問をした。
「政府は以前、『汗水たらした人が最高55%の税金を取られて、暗号資産で稼いだ人が20%の分離課税なのは不公平だ』と指摘していたが、暗号資産の場合も(投資家は)リスクを取って冷や汗をかいている。給与所得の場合はマイナスの給与をもらうということはあり得ない。しかし暗号資産の場合、利益が出た時だけ「55%の最高税率」を取られて、損した時は損益通算ができないというのは不公平ではないだろうか」
その質問に対し、麻生大臣は「それは、つまり暗号資産を『分離課税』で扱うべきであると?」と逆に質問をすると藤巻議員は、
「最終的には(税率)20%の分離課税にすべきだと思うが、とりあえずは『譲渡課税』にするべきではないか。<中略>暗号資産の譲渡益は少なくとも譲渡所得として計算すべき。総合所得の中の雑所得ではなくて、譲渡所得に相当するのではないかという議論をしている」と持論を述べた。
雑所得では「損益通算」ができないが、譲渡所得の場合は可能である。損益通算とは一定の所得に計算上、損失が生じた場合、他の所得からその損失金額を差し引くことができる制度だ。
藤巻議員は「国税当局は、暗号資産も外貨預金も譲渡所得や一時所得にないことを証明しなければならない。それが出来ないなら雑所得で分類すべきではない」とし「雑所得はどこにも入らないのが雑所得だ。次回は、それを否定する根拠をいただきたい」と麻生大臣や国税当局に要求した。
藤巻議員は、譲渡所得での区分が不可能でないなら、国にとって何が一番良いかという観点で税の区分を考えればよいと提言し
「譲渡所得における資産とは、譲渡性のある財産権をすべて含む概念でビットコイン等の暗号資産などがそれに含まれる」という東大名誉教授金子ひろし氏の学説を紹介して、わざわざ雑所得に入れる必要はないのではないかと呼びかけた。