年間取引量約1兆ドル。BitMEXを支える保険基金とは

最大100倍のレバレッジ取引を提供しビットコインのデリバティブ取引で世界最大手となった取引所BitMEXの保険基金が、今年1月に21000BTCを超え、1年間で7.8倍の規模に拡大したと2月11日、自社公式サイトで報じた。
この保険基金システムは、市場の急変時などに顧客が破産しない様に保護する十分な資金を確保する目的で独自に開発されたもので、2018年初頭にはわずか2700BTCだった。
BitMEXは2月11日に自社公式サイトで、ボラティリティ（価格変動性）が高く価格の予想が困難な暗号資産デリバティブ取引だからこそ、保険基金が必要であることをその仕組みと共に解説した。
世界最大級のシカゴマーカンタイル取引所（CME）など、債権や株式、為替の伝統的なデリバティブ市場は、投資銀行やブローカーが様々な保険基金や保険商品を保有している。
取引における「大きな失敗」が金融システムを脅かさないよう、幾重にも保証された環境を作り出していると、BitMexは説明する。　
BitMEXの保険基金は現在21000BTC＝約8300万ドルで、年間取引量約1兆ドルの0.008％。
この保険基金の割合はCMEより高いものの、想定されるリスクは暗号資産デリバティブ取引の方が大きいと主張。
市場の不確実性を考慮すると、保険基金の金額は妥当なものだとBitMEXはしている。