バークレイズの社内起業家が「法令遵守を考慮したブロックチェーン再構築が必要」と指摘

今月半ば、海外テック系メディアのThe Next Webによると、イギリスの大手銀行・バークレイズの社内起業家・Julian Wilson（以下、Wilson）氏が、「法令遵守を考慮してブロックチェーンを再構築すべきだ」と述べた。
The Next Webは、ゲストスピーカーを交えてイベントを開催し、ブロックチェーンが「一般データ保護規則（以下、GDPR）」に準拠することができるのかという問題について議論された。
GDPRは、EUにおける個人データ保護の規則の枠組みとして今年5月に施行されたものだ。考案された時点では、Facebookのようなソーシャルネットワークサービスを規制の対象としていたことから、この規制は「情報管理のための中央集権的な存在」を前提として作成されていたため、非中央集権的な特徴を持つブロックチェーンがGDPRに準拠するのが難しい状況にある。
Wilson氏は、同イベントで「ブロックチェーンを法令遵守したものにするには、まず法令を踏まえた上でブロックチェーンの構築を行うことが重要だ。順序を間違えてはいけない」と述べ、規制と開発が一体となったコンセプトを提案した。
また、Queen Mary UniversityのDave Michels氏も同様に、「法的要件を満たすブロックチェーンを新たに構築することで、この問題を解決することができる」と語った。