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バイナンスで初のハッキング事件が発生

大手暗号資産取引所バイナンスが日本時間8日朝、初めてとなるハッキング被害により7000BTCを損失したと発表した。
同正午過ぎ、ツイッター上のライブ配信で、同取引所のジャオ・チャンポン氏(通称CZ氏)は、ハッキング被害が発生した事態の深刻さを認めながらも「我々は損失の埋め合わせはできる」と、補填と今後の対応に自信を見せた。
バイナンスの公式サイトによれば、ハッキング被害は協定世界時で7日午後5時ごろに発見された。
手口についても言及しており、ハッカーはフィッシングやウイルス攻撃など様々な技術を駆使し、複数のユーザーのAPIキーや2FAコードといった情報を窃取。
1回の取引で約44億円相当のBTCをホットウォレットから引き出したという。
それでも、被害を受けたのは、バイナンスのビットコインの2%が保管されているホットウォレットのみにとどめた。
ほかのウォレットは無事だったという。
バイナンスは、緊急時の保険のために用意されたSAFUファンド(Secure Asset Fund for Users)の資金を利用して、顧客資産を返済するため、ユーザーへの影響はないとしている。
ただ、ハッキング被害の発覚直後に停止した入出金は、セキュリティ体制の見直しなどから、復帰に1週間程度かかるという。
CZ氏は今後の対応方針として、損失補填のほかに、ハッキングを受けた取引を無効にし、ハッキング前の状態に戻すロールバック(巻き戻し)についても言及。
「今後、2、3日で(ロールバックを)行うかもしれない」と実施検討を示唆した。
世界上位の取扱高規模を誇るバイナンスでハッキング被害が起きたことは極めて遺憾だ。
しかし、バイナンスはインターネット上での公表、CZ氏の会見を迅速に行い、対応方針の明示も早かった。
ユーザーからの信頼を守るため、真摯に対応したと言えるだろう。