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世界初のブロックチェーン対応端末「FINNEY」のローンチイベントに潜入、SIRIN LABS CEOのMoshe Hogeg氏が語った特別インタビュー

2018年11月29日、スペイン・バルセロナで世界初のブロックチェーン対応端末「FINNEY」のローンチイベントが開催された。
この日は世界的に有名なアルゼンチンのサッカー選手のLionel Messi(メッシ)氏が出演するCMも初公開され、世界中でニュースとなった。
今回はSIRIN LABS CEOであるMoshe Hogeg氏が自ら語る、特別インタビューをお届けしよう。

ここ数年、通常のスマートフォンですら、機能が複雑化しすぎています。この「FINNEY」はスマホとしてではなく、まったく別のブロックチェーン端末としてリリースした方が良いのではないでしょうか? あえてスマホとした戦略を教えてください。

FINNEYは通常のスマートフォンに代わるものという意図で開発されています。
マニアたちはAndroidのように使いやすく、トップクラスのセキュリティを備えたブロックチェーン対応のスマートフォンが欲しいと思っています。
このスマートフォンが目指すところは、多くのマニアたちに使用して貰うことなのです。

スマホであるがゆえのデメリット(通話やSNS、アプリなどの利用と併用すること)は想定されていますか?

デメリットはありません。
一般的にスマートフォンを使う多くの人々へ向けた商品であり、誰もが問題なくアプリなどを使用することができます。

iPhoneなどは、短期間で新機種をすることで新機種の目新しさは年々減っています。結果、今年はiPhoneの売り上げが伸び悩みました。FINNEYも 同じように「本体」を売るビジネスモデルなのでしょうか?  それとは別のビジネスモデルがあるのでしょうか?
(例えば、本体はそのままに、オンライン上でアップデートサービスを提供するなど)

私たちは、スマホ本体もオンラインサービスについても、両方大切だと考えています。
この本体には他に類がないブロックチェーン対応携帯電話で、世界初となるサイバープロテクトが施されています。
さらに、ハイスペックな演算能力を持ち、充電管理や位置情報、通信、描画、音響に対応した価値ある端末です。
また、オンラインサービスとして、トークン交換システムを低い手数料で実現します。

Sirin Labは世界一安全で軍用並みの耐久性を備えたスマホを開発した企業です。
御社が発売したFINNEYの耐久性を教えてください。

FINNEYの侵入防止システムは、AI技術を使用して世界に通用するセキュリティを提供します。セキュリティモニタは、スマートフォンがオフラインの時でも常に動いているのが特徴です。
また、ネットワーク感染を阻止するためにマルウェアを監視。それ以外にもデバイスのセキュリティパラメータも監視しています。
FINNEYは普通のスマートフォンと同じように3〜4年は継続して使えるように設計されました。
また、搭載している2600mAhバッテリーは24時間稼働させることが可能です。

トークン「SRN」での資金調達や、FINNEYの購入の際に頭金として「SRN」が必要となるなど、トークン「SRN」の新しい活用法が素晴らしいですね。
今後のビジネスモデルや「SRN」の展開を教えてください。

私たちはSRNトークンとその使用方法について、非常に誇りを持っています。
同時にSRNの有用性を広げようと努力しており、今なおそれに取り組んでいます。

Sirin OSはGoogleと提携しAndoroidをベースにしていると伺っていますが、Andoroidの改良点と、iOS、Andoroidとの大きな違いはどのような点でしょうか?

Sirin OSの主な利点は、完全にGoogle認定されており、Androidと変わらない使いやすさを体験していただきながら、サイバーセキュリティと暗号機能への拡張性を展開している部分です。
Sirin OSは、暗号通貨(トークン)の受取と送信が可能で、署名されたブロックチェーンメッセージングや、要素レベルでAirdropsの安全な認証を可能にし、安全な個人認証、手数料ゼロのマイクロトランザクションの提供、異なるブロックチェーン間の接続、およびシームレスなトークン交換機能を提供します。
Sirin OSには、ブロックチェーンの開発者に向けた特別な開発環境も提供しております。

IPS(行動分析型侵入防犯システム)の詳細を教えて下さい。

「侵入防犯システム」はAIベースで作られています。
スマートフォンがオフラインまたは機内モードにある時、ユーザーが眠っている時でさえ、スマートフォンは24時間365日監視されています。
カーネルレベルからアプリケーションレベルまでを統合し、機械学習ベースの検出、ネットワークを介した攻撃とホストベースの攻撃からの防御、安全でないデバイスの定義を監視します。
侵入防犯システムは、対抗措置を取りユーザーに通知します。

現時点で販売している地域はロンドンのみですが、紛失、破損した際の保険や修理の受付先はどちらになりますか?
また、その期間も教えてください。

EUでは2年間の保証があります。
画面の修理は店舗またはオンラインで頼んでいただくことができ、3週間ほどかかります。
日本でどれくらい時間がかかるのか正確にはわかりませんが、ヨーロッパよりは短く済むはずです。

スマートフォンを紛失、または故障した場合、walletはどうなるのでしょうか?

パスワードなしで暗号化を解除することはできません。
FINNEYを初期設定する際に、24ワードの復元フレーズが生成されます。
24ワードの復元フレーズを利用することで、ウォレットを失くしたり盗まれた場合、別のデバイスでウォレットを復元することができます。
ハードウェアウォレットはデバイスと分離されており、ファイアウォールが埋め込まれたルールエンジンを備え、ウォレットの資格情報を保護しています。

要素認証について詳しく教えて下さい。
(生体認証、ロックパターン、行動分析)

今のところ、2要素認証(バイオメトリックとロックパターン)です。
残念ながら、私たちはまだ行動認証システムについては開発途中です。

iPhoneやAndoroidのバッテリーの寿命は2年くらいが限界かと思いますが、FINNEYはどうですか?

バッテリーの寿命は2年です。

日本では、どのキャリアと提携するのでしょうか?

現時点で、私たちはまだキャリアの認定を取得しているところです。

日本の銀座に店舗を開くと伺っておりますが、開店の予定日程はいつ頃ですか?

正確なスケジュールはまだ決まっていませんが、開店は2019年の第一四半期を目標としています。

FINNEYは、ブロックチェーンに対応したスマホ端末の先駆けとして、ユーザーに受け入れられるか?
その動向に注目していきたい。