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ビットコイン、反発の動き 底固めを意識した推移見せる

28日の暗号資産(仮想通貨)市場は、近頃のボラティリティの高い状況から落ち着きを見せている。ビットコイン(BTC)価格は、日本時間午前4時頃から5時頃にかけて前日の底値を試す形で410万円あたりを探り、徐々に価格を戻している。記事執筆時点では、430万円台前後を推移している。

一方イーサリアム(ETH)は、ビットコインと同様に反発するのの、戻し方は少々弱く、現在28万円台前半で取引されている。

暗号資産価格に影響を与えている要因としては、日本時間27日早朝のFOMC(連邦公開市場委員会)の発表が念頭にあると考えられる。発表の直前までは価格を上げていた暗号資産相場であったが、FRB(米連邦準備制度委員会)のパウエル議長が会見を行う前後で大きく下げた。

28日はビットコイン・アルトコインともに軟調に推移しているものの、2日続けて底値を探る展開を見せており、依然として目下の株式市場等

FOMCの発表は暗号資産市場よりも、証券市場への影響が大きかったと見られる。1つの例として、連日の暗号資産に関連した大企業による決算発表が挙げられる。

26日、昨年2月にビットコインの購入を発表した米テスラ社の決算が発表された。売上は約71%増の538億2000万ドル(約6兆1,680億円)で、調整後EBITDA116億2000万ドル(約1兆3,320億円)、純利益55億2000万ドル(約6,330億円)で、決算報告の内容は好調であった。また、保有するビットコインについては売却した形跡は見受けられなかった。

また米アップル(Apple)も27日、2021年10~12月期決算を発表。売上高が前年同期比11%増、1239億4500万ドル(約14兆2,000億円)、純利益は20%増の346億3000万ドル(約4兆円)と好調な決算内容であった。

これに加え、ロシアの中央銀行が20日に発表したレポートで、金融システムを不安定にする恐れなどからロシア国内での取引などの禁止を提案していたが、27日には、プーチン大統領がこれをブロックチェーンや暗号資産の分野についてロシアの優位性を説き禁止ではなく適切な規制をするよう指示。

これまでのロシアの暗号資産に対する姿勢が覆る動向であることから、暗号資産市場にとってポジティブに働く可能性があるだろう。

画像:Shutterstock