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米オプション取引大手Cboe、暗号資産取引所ErisXを買収へ

米オプション取引大手のCboe Global Markets(Cboe)が20日、暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するEris Digital Holdings(ErisX)を買収することが明らかになった。Cboeがプレスリリースを通して発表した。

Cboeは、市場インフラや取引多能な商品を提供する大手企業だ。同社は、過去にビットコイン先物取引の提供を行っていたが、取引量が徐々に減っていったことを受けて2019年に撤退したという背景がある。

ErisXは暗号資産の現物とデリバティブ取引を提供する企業で、ニューヨーク州から暗号資産関連事業を行う認可を受けている。さらに、先物取引と清算事業においては米商品先物取引委員会(CFTC)からの規制下にある。

ErisXは買収が完了後に「Cboe Digital」へ改名し、Cboeの一部門として運営される予定だという。

今回、ErisXの買収を通して、Cboeは暗号資産市場の現物・デリバティブ市場に再度参入することになる。CboeとErisXの買収契約の詳細はまだ明らかになっていないが、買収が完了するのは2022年の上半期になるとされている。ただし、買収が完了するまでには規制当局からの認可などが必要になるため、規制の状況によっては買収完了時期が前後する可能性がある。

今回成立した買収契約に関して、CboeのCEOを務めるEd Tilly氏はロイターのインタビューで次のようにコメントを残した。

「これは事業を拡大する素晴らしい機会であり、我々の運営も顧客のニーズにも完全に沿ったものとなる。この一手で、我々は暗号資産現物市場、デリバティブ、データ、清算事業に参加できる」

Cboeのプレスリリースでは、同社は暗号資産産業の弱点を克服し、暗号資産市場を世界的な規模に拡大できるという強みがあると説明している。同社は市場のインフラを提供する企業であることから、規制へのコンプライアンスと透明性を重視した暗号資産マーケットプレイスを提供できるという。

画像:Shutterstock