米ミズーリ州市長、全市民にビットコイン配布を計画

米国中西部・ミズーリ州クールバレー市が、国内で初めて住民全員にビットコインを配布する計画を立てていることが明らかになった。

クールバレーのJayson Stewart市長は、同市に住む約1,500人の住民全員に最大1000ドル相当（約11万円）のビットコインを付与する構想を語った。

地元メディアKSDKによると、Stewart市長は「これはデジタルゴールドだ。500ドルでも1000ドルでもいいから、市内の全世帯がある程度のビットコインを受け取ることを望んでいる」とコメント。さらに、「私の友人には、午前9時から午後5時まで働く普通の仕事をしていたが、数年のうちに8000万ドル（約88億円）以上の資産を持つようになるなど、人生が完全に変わってしまった人がいる」と語り、ビットコインをはじめとする暗号資産を持つことで生活に変化が起きるとの考えを示した。

同氏によると、今回の計画に必要な資金は、不特定多数のビットコイン投資家から調達するとのことだ。すでに複数の投資家から調達を見込んでおり、Stewart市長は「私には、数百万ドルを上限に、私が集めた資金と同額の寄付をすることに同意してくれた、非常に協力的な寄付者がいる」と述べている。

なお、配布されるビットコインにはいくつかの条件が付くという。その1つとして、住民が数年間ビットコインを売却することができないようにする案を講じる可能性があるという。

Stewart市長は、「ビットコインの売却を許可する時期を設定することも考えている。その1つとして、ビットコインが付与されてから5年間はアクセスできないようにするという案などがある。私が1番心配しているのは次のようなケースだ。例えば、誰かが車のローンを払うためにビットコインを売却してしまう。何年も経って、もしビットコインが大きく値上がりしたら、その人は後悔するだろう」とコメントした。

Stewart市長は戸別訪問をしていくほか、ビットコインの使い方や安全な保管方法について無料で教えていくだろうと述べている。

ただし、ビットコインの配布方法を含め詳細はまだ明らかになっていない。年内中に計画をスタートさせたいと考えているようだ。

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