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米SEC、VanEckのビットコインETFに関する判断を再度延期へ

米SEC(証券取引委員会)が、米資産運用企業大手のVanEck社が提出したビットコインETFの申請に対する回答期日を再度延長したことがわかった。16日、SECによって公開された文書によって明らかになった。

VanEck社による申請が受理されたのは3月15日だ。申請受理から3ヶ月がたった現在でも、まだ判断の見通しが立ってないように見受けられる。

米SECは、パブリックコメントを通してVanEck社が提出した申請に関する意見を寄せるよう、利害関係者に呼びかけている。具体的には、主に次の議題についての意見を求めている。

  • ETFが市場操作によって受ける影響の程度
  • ビットコイン市場規制状況の変化の有無
  • 上場商品の原資産としてのビットコインの妥当性
  • ビットコインの透明性

パブリックコメントの募集は7月までとされているが、8月まで引き延ばされる可能性もあるという。

SECは、通常は申請に対して45日間以内に判断を下す見通しを立てるが、最長で240日間もの期間を通して審査する。

VanEck社の申請については、今回で2度目の延長となる。現在に至るまで、VanEck社以外にもFifelity InvestmentsやValkyrie Digital Assetsなどがビットコイン投資信託の上場申請を行っている。

しかし米国でビットコインETFが認められた例はまだない。それだけに、暗号資産業界からは米国での承認に大きな期待を寄せられている状況だ。

一方で、SECは暗号資産取引所の監査や投資家保護に関して懸念するコメントをたびたび残している。

過去にも判断を延長した後に非承認という決断を下しているだけに、今回も同じような結果になる可能性があることは否定できない。

ビットコインETFが米国で認められて上場が決定すれば、伝統的な金融市場の参加者もビットコインをポートフォリオに組み込む機会を得られる。

パブリックコメント募集期間が終了するまでに寄せられる意見をもとに、SECがどのような判断を下すか、引き続き注目を集めそうだ。

画像:Shutterstock