月間暗号資産

  • HOME
  • NEWS
  • リップル、約3年ぶりに100円台 暗号資産時価総額も過去最高となる2兆ドルに到達

リップル、約3年ぶりに100円台 暗号資産時価総額も過去最高となる2兆ドルに到達

5日、ビットコインやイーサリアムを筆頭とした暗号資産(仮想通貨)全体の時価総額が過去最高となる2兆ドル(約210兆円)に到達した。

世界に数千種類あると言われる暗号資産全体の時価総額が初めて1兆ドルに達したのは今年1月7日のことだ。その後、調整相場の訪れと共に時価総額は下がったものの、2月には再び上昇。その後3月も続伸した。結果として、暗号資産全体の時価総額は約3ヶ月で2倍になったことになる。

単純に株式市場などと比較はできないが、2兆ドルという額は全市場で時価総額2位に位置付ける米アップルの2兆1100億ドル(約232兆円)に匹敵する。なお、1位は金(ゴールド)で、約11兆ドル(約1,212兆円)だ。

昨年から暗号資産業界はDeFiブームをはじめ、決済大手のPayPalやMasterCardなどが暗号資産のサポートを表明したことや、Elon Musk(イーロン・マスク)氏率いる米テスラ社が多額のビットコインを購入するなどといった出来事もあり市場全体が盛り上がっている。米モルガン・スタンレーは富裕層顧客の一部に対し、ビットコインをポートフォリオへ追加することを容認する方針も決めた。

また5日は、運用資産390億ドル(約4兆3,000億円)を誇るGrayscale Bitcoin Trust(GBDC)をETFに転換する意向を表明したことも、上昇要因の1つになったと見られている。

記事執筆時点での暗号資産市場占有率はビットコインが54.3% 、イーサリアムが12.1%と、市場の2強にとって3分の2が占められている。しかし3月末まではビットコインのみで60%以上の占有率であったことを考えると、暗号資産市場は大きく変化しつつある。

今年になり、バイナンスコイン(BNB)、ユニスワップ(UNI)、シータネットワーク(THETA)、ドージコイン(DOGE)、ファイルコイン(FIL)などの銘柄が急上昇し時価総額10位以内を伺い、長らく低迷を続けていたリップル(XRP)価格も5日、一時103円まで上昇。2月2日以来の高値をつけ前日比40%を超える上昇を記録した。リップルが100円台に到達するのは実に約3年ぶりのこととなる。

他のアルトコインの上昇も見られることから、ビットコイン価格が落ち着いた推移を見せている中で、暗号資産市場に流入した資金が一旦アルトコインに循環し始めたという見方が濃厚だ。

画像:Shutterstock