2020.11.18
18日未明、ビットコイン価格は2018年1月7日以来となる180万円を突破した。
ドルベースで見た際においても一時1万8000ドル(約187万円)に迫るなど、その勢いは日に日に増すばかりだ。
17日に米製薬会社・モデルナによる新型コロナウイルスの最終治験結果が良好との一報で、NYダウおよびS&P500が最高値を更新。日経平均においても再度年初来高値を更新し29年ぶりとなる2万6,000円台に到達するなど好状況が見られた。
そのような世界市場の動きあり、ビットコインは前日比で4%ほど上昇していた。
その後、海外時間に入りNYダウや金先物などは少々下げていたが、ビットコインはその影響を全く受けることなく続伸。結果、17日比で6%ほどの上昇を見せた形だ。
これは約350億ドル(約3兆6,000億円)の資産運用を行う米Mariner Wealth Advisorsがビットコイン関連サービスを提供すると発表したことなどが影響したものとみられる。
分散型取引所(DEX)のUniswapが提供する流動性マイニングが終了したことによって、それまでロックされていたイーサリアムの売り圧を懸念する声も挙がっていたが、特段大きな動きが見られなかったことも上昇の要因となったかもしれない。またそのイーサリアムも価格を伸ばし、今年8月2日以来となる5万円台に到達した。
暗号資産(仮想通貨)市場全体においては、16日から17日にかけてライトコインとリップルが高騰した流れを受け全面高の様相を描いている。
現在、世界の株式市場は米大統領選の結果を踏まえた追加経済対策への期待から好調な推移を見せている。
要因としては新型コロナウイルスの感染拡大に伴い大規模な金融緩和が行われ、市中へ多くの資金が出回っていることが挙げられる。
この資金が暗号資産市場にも流入している可能性は非常に高く、今年4月には米暗号資産取引所Coinbaseによって、米国で行われた1人あたり1200ドルの現金給付分がそのままビットコインの購入に充てられているとの指摘もあった。
ビットコインは先月の上昇をきっかけにここまで順調な推移を見せていると言える。
記事執筆時点では約184万円を推移しているが、ドルベースで見た際に1万7000ドルを悠々と突破したことを鑑みると、2万ドル(約210万円)の突破や史上最高値の更新に大きな期待が集まっていると言えるだろう。
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