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USDTが利用規約を改定…テザー疑惑が再燃か

14日、ステーブルコインの「テザー(USDT)」が、「米ドルに完全に裏付けられている」という主張を自社のHPから削除していたことが明らかになった。
アメリカのSNS「レディッド」の利用者が発見し波紋を呼んでいる。
テザーは1USDT=1ドルとなるよう価格をペッグさせて、その価値担保としてUSDT発行量と同額の米ドルをテザー社が準備金として保有することで「USDTとドルをいつでも交換できる」通貨をうたっているが、以前から「1対1」で安定させるほど十分な米ドルを持っていないのではないかという疑惑の声が度々取り上げられていた。

これまでテザー社の公式HPの利用規約では、「全てのテザーは1:1の割合で弊社が保管する法定通貨に裏付けられている。1USDTは常に1USDと同じだ」と明記されていた。

しかし今週に入って利用規約が「全てのテザーは100%、常に弊社が保管する法定通貨、現金同等物、そのほかの資産やテザー社が関連会社を含む第三者に提供するローンの債権などに裏付けられている。全てのテザーは1USDTが1USDとなるよう、1:1の割合でドルにペッグされている」と変更されていることが先のSNSの利用者によって判明した。
今回の規約変更で、テザー社の担保資産が100%法定通貨の米ドルのみではなく、ほかの資産やテザー社が発行するローンに対する債権なども、担保資産に含まれる形になった格好だ。
テザー社が発行したローン債権などを含むことも意味する利用規約の改訂に踏み切ったことは、再度テザーの「1:1」の裏付け資産問題が再燃する動きに繋がる可能性がある。
この問題について、投資家や市場関係者は、ネット上のフォーラムなどで、この変更点をテザー社に指摘して声明を求めているが、記事執筆時点で、テザー社はツイッター上で「USDT価格は完全に安定しており、テザー社の保有する準備金は常にUSDT発行数と同数かそれを超える量となっている」と発信しているのみである。