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暗号資産の基本 暗号資産投資の基礎 その1

暗号資産投資をする前に知っておくべきこと

この2ヶ月で暗号資産の基礎に触れてきましたが、今回からは暗号資産の投資の基礎について触れていきたいと思います。

暗号資産も株などの有価証券や法定通貨と同じように市場で取引されていますが、決定的に違うことがあります。それは有価証券であれば当該会社の決算報告、円やドルなどの法定通貨であればGDPや雇用統計などの経済指標など、その経営や運営を判断するようなものがほとんどないということです。

したがって、株やFXに投資したことがあっても暗号資産の投資銘柄を決めるのは難しく、相場から判断して、噂や雰囲気で選んでしまうことも多いと思います。

そこで、今回は少しでも銘柄選びのお役に立てるよう暗号資産の銘柄情報の見方を簡単に説明したいと思います。

銘柄を知る1:銘柄

暗号資産を識別するためには、暗号資産名(ビットコインなど)と通貨単位(BTC)があります。暗号資産名は暗号資産が目指すプロジェクトなどの名前から付けられており、通貨単位はほとんどが3文字のアルファベットで他の暗号資産と重複しないようにつけられています。

銘柄を知る2:HPやホワイトペーパー

それぞれの暗号資産は目的をもって発行されています。その目的やビジョンを記したものが「ホワイトペーパー」と呼ばれるものです。ホワイトペーパー(HPが用意されているプロジェクトもあります。)にはそれぞれのプロジェクトの目標スケジュールが記載されています。

このスケジュールが当初の目論通り進んでいるかといいうことも投資先選びには大事な情報になるので、ホワイトペーパーがあるものは必ずチェックしましょう。

銘柄を知る3:取扱い取引所

それぞれの銘柄が取引されている交換所(取引所)がどこなのかということも非常に大事な情報です。国内の取引所では、2018年に起きた、通称「コインチェック事件」以降、金融庁の規制が厳しく、取り扱いの銘柄に厳格なルールが設定されています。ただし、コインチェック事件以前から取り扱われていた銘柄に関しては、一定の注意が必要です。

海外の取引所で取引されている銘柄については、さらなる注意が必要であると思われます。

銘柄を知る4:発行上限と発行済み数

それぞれの暗号資産には、「発行上限についての決まり」があります。例えば、ビットコインは「2100万BTC」、ライトコインは「8400万LTC」というように発行上限が決まっているものが多いです。

また、ブロック生成ごとに新しいコインが発行されていくものがほとんどですので、「現時点での発行済み数」などは重要な情報になります。

銘柄を知る5:ブロックチェーン情報

暗号資産のセキュリティな性能に関する情報は、どのようなブロックチェーンによって作られているかという情報が大事です。

ブロックチェーンの情報としては、ブロックサイズやブロックの認証頻度と認証数、メインネットの有無、コンセンサスアルゴリズムなどの情報です。

例えば、「トークン」として発行されている暗号資産は、独自のメインネットを持っていません。メインネットを持っている暗号資産にはコンセンサスアルゴリズムがあります。それが、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)の場合にはハッシュレート情報などを信頼度の指標にすることができます。

また、一定時間におけるブロック認証数を比較することから性能比較ができます。

銘柄情報6:市場の情報

最後に、暗号資産が取引されている価格の情報です。暗号資産は、それぞれの取引所によって取引価格が決まりますので、それぞれの取引所で価格が違います。海外の取引所での取引価格と国内取引所の取引価格が大幅に違うこともあります。

平均的な取引価格は、暗号資産の時価総額などを紹介しているサイト等で確認うることが可能です。この取引価格に総発行済み数を掛け算することにより、時価総額がわかります。時価総額の大きさもその暗号資産の信用度を計る大事な指標となるでしょう。

銘柄選びには信用情報が大事

最初に触れたように、暗号資産にはその価値を担保するような指標はほとんど存在しません。また、STOは別ですが、会社や国によって価値を保障されているものでもありません。基本的にはブロックチェーンのネットワークと暗号資産によってつながる「人と人」の信用によって価値が生み出されていると言えます。

当たり前のことですが、相場の雰囲気や、テクニカルだけで銘柄を選ぶのではなく、しっかりと銘柄の情報をチエックすることをお勧めします。

8月21日(金)発売の月刊暗号資産でも主要100銘柄の市場情報提供や、注目銘柄の特集をしていますので、こちらもぜひ参考にしてください。https://www.amazon.co.jp/dp/B08F6TVR86/

最後に

今回は以上となります。

次回は暗号資産独特の投資を行う前に調べておくべき情報に関して、もう少し深掘りしていきます。