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暗号資産の基本 コンセンサスアルゴリズム

コンセンサスアルゴリズムとは?

ブロックチェーンは同じブロックチェーンデータを複数のサーバーで共有して運用されています。
しかし、特定の管理者がいるわけでもないので、ブロックチェーンデータに新しいブロックを追加する一連の決まり事が必要になります。この一連の決まり事のことを「コンセンサスアルゴリズム」といいます。

今回はそのコンセンサスアルゴリズムの代表例をいくつか説明します。

PoW(プルーフオブワーク)

まずブロックチェーンといえば、ビットコインです。ビットコインのコンセンサスアルゴリズムは、プルーフオブワーク(Proof of Work:PoW)と呼ばれています。
PoWは直訳すると「仕事の証明」となります。つまり、仕事をしたことによってブロックを承認しています。
どのような仕事かというと、新しく作るブロックに含もうとするトランザクションデータ等をまとめ、暗号化して一定の長さの文字列データにするのです。
ブロックにはナンス値という値が含まれ、このナンス値を変えて何度も暗号化し、
その結果得られる文字列データが、先頭から「連続してゼロ」が決められた数出現するまで続けます。
そして、初めに決められた「連続したゼロ」の数に続くナンス値を見つけたサーバーが新しいブロックの提案者になります。それ以外のサーバーは、提案されたブロックデータとナンス値を用いて、データが正しいかを検証します。検証結果が受け入れられれば承認されたことになりそれぞれのブロックに新しいブロックデータが追加されます。

ブロック提案者には、「コインベース」と呼ばれる特定数の暗号資産と、トランザクション手数料が報酬として渡されます。
ビットコインの場合、2週間に1度、「連続したゼロ」をいくつにするか調整します。これによって、ブロック生成が平均10分に1回されるというサイクルが保たれます。このことを「難易度調整」といいます。

PoS(プルーフオブステーク)

ビットコインがブロックチェーンの始まりで、コンセンサスアルゴリズムはPoWから始まりました。しかし、PoWでは参加するサーバーが提案者になるためにひたすら計算をするため、膨大な電気を消費します。これがもったいないということで、別のコンセンサスアルゴリズムが考案されました。
それが、プルーフオブステーク(Proof of Stake:PoS)です。
PoSでは、暗号資産をもっている量に比例して、提案者になる確率が高くなるように設計されています。つまり、沢山の暗号資産を持っていればいるほど報酬が得られる可能性が高くなります。イーサリアムはイーサリアム2.0より、このPoSを利用する計画です

PoI(プルーフオブインポータンス)

暗号資産を持っている人が多く報酬を得られるだけでは不公平だと考え考案されたのがプルーフオブインポータンス(Proof of Importance:PoI)です。
これは保有量に加え、取引数や取引量、保有期間、そして取引相手の信用スコアなどを合わせ、その暗号資産における総合的な重要性を数値化し、その数値に比例して提案者が確率的に決まっていくという仕組みです。NEMはこのPoIを採用しています。

その他

また、これらとは別にリップルやプライベートブロックチェーンなどでは、承認をするサーバーを決めておくことで、承認までの時間を少なくし、さらに大量のトランザクションを承認できるようにするプルーフオブコンセンサス(Proof of Consensus:PoC)というコンセンサスアルゴリズムを採用しています。

最後に

以上がコンセンサスアルゴリズムの振り返りになります。
この機会に、ご自分が保有している暗号資産がどれに当てはまるか調べてみてください。