2020.06.10
暗号資産の基本 ブロックチェーンの優位性
ビットコインとブロックチェーン(後編)
今回はビットコインを実現する技術、ブロックチェーンについて振り返りたいと思います。
ブロックチェーンとは?
まず、ブロックチェーンにおける「ブロック」とは、ネットワーク上で発生した取引の記録(=トランザクション)を一定時間分、一定量を集めて塊(ブロック)にしたものです。
このブロックには、その前のブロックを暗号化したデータを含みますので、ブロックとブロックが鎖のようにつながり、「ブロックチェーン」と呼ばれます。
ブロックチェーンは改ざんに強い
作られたブロックはすぐに世界中のブロックチェーンネットワークに参加しているサーバーに同期(コピー)されます。
過去のデータを1つでも書き換えると、そのあとのブロックのデータに違いが出てしまうので、過去のデータを書き換えるためには、大量のサーバーのデータを書き換える必要があります。過去のデータを改ざんすることは理論的に難しいと言われています。
ブロックの生成
ブロックの生成は、ブロックチェーンネットワークに参加しているサーバーが一斉に行います。この作業は、特定の数学の問題をひたすら解くような計算を繰り返す作業で、言い換えれば、砂浜で一粒だけある砂金を見つけるような作業になります。この一粒だけある砂金を1番最初に見つけることができたサーバーが、ブロックを生成することができます。
ビットコインのブロック生成
ビットコインの場合、ブロックを生成できたサーバーはブロック生成の報酬としてビットコインをもらえます。
また、ビットコインは約10分に1度ブロックが生成されるよう、数学の問題の難しさが2週間に1度、自動的に調整されるようプログラムされています。
このように、ビットコインのブロックチェーンネットワークはインターネットに接続できる環境とサーバーがあれば誰でも参加できます。逆に言うと、中央集権的に管理する組織は存在しません。
ブロックチェーンは障害に強い
先程も書きましたが、生成されたブロックのデータは、ブロックチェーンネットワークに参加しているサーバーにすぐにコピーされ、すぐに次のブロックの生成が始まります。つまり、ブロックチェーンのデータはブロックチェーンネットワークに参加しているサーバーに保管されているため、参加しているすべてのサーバーが故障しない限りデータが失われることもありません。
そのためシステム障害に強く、低コストで金融サービスが運用できると期待されています。
最後に
今回はブロックチェーンの優位性として、「改ざんに強い」という点、そして「システム障害に強い」という点を説明させていただきました。
他にも、世界中のどこにいてもインターネット接続ができれば取引が可能であるという特徴がありますが、これについてはウォレットの説明をする際に説明させていただきます。