月間暗号資産

取引所とは?

取引所とは?

「取引所」は、暗号資産を売りたい投資家と買いたい投資家をマッチングさせる場所である。
株式やFXのように取引時間が限定されず、24時間365日取引でき、取引にかかる手数料が販売所より安い点が魅力だ。
ただし取引所は、株式の売買のように、売り手と買い手の価格と数量が一致した時に売買が成立する。
取引所は、自身が希望する価格で取引しにくいの点がデメリットだ。
一方、「販売所」は、販売所の運営元が暗号資産の売り手となり投資家と取引を行う。
投資家によって価格が変動する取引所とは異なり、販売所の設定する価格で売買するため、自身の希望する数量を手早く確実に手に入れることができる。
ただし販売所側が手数料を上乗せするため、取引所よりも購入価格が割高になってしまう。

国内主要取引所一覧

・ビットフライヤー

ビットフライヤーは2014年に開設された大手暗号資産取引所である。
実績・信頼感・安定は国内取引所随一で、セキュリティ専門企業であるsqreen社による調査で、暗号資産取引所として世界一のセキュリティが施されているとの評価もなされている。
また、代表取締役は暗号資産交換業の健全な発展を目指して設立された『日本暗号資産交換業協会』の元副会長である。

・ザイフ

取り扱っている通貨の種類が16種類と非常に多く、すべての取り扱い通貨を取引所形式で売買できる暗号資産取引所。
取引手数料が大手他社よりも低めに設定されている。
特にビットコインの取引手数料はマイナスになっているため、お得に暗号資産を売買したければ登録必須といえる。
人気取引所の宿命という面もあるが、サーバーが重たくなり取引がすぐに処理できないことがある点が改善点といえる。

・コインチェック

2017年末にテレビCMで積極的なプロモーションを行い、大手3社の中でも頭一つ飛び抜けた存在になるかと思われたが、年明けにネムのハッキング事件が発生してしまった。
しかし4月にはインターネット証券大手のマネックスグループによる買収が発表され、ハッキング事件の被害者の補填についても一応の決着をつけた。
セキュリティ面でのネガティブなイメージは残っているが今後の巻き返しに期待。

・GMO

FX事業大手のGMOグループが母体の暗号資産取引所。
FX大手のノウハウを注入したわかりやすい取引画面が特徴といえる。
取り扱い銘柄は5種類で、すべて販売所形式である。
スプレッド(購入価格と売却価格の幅)は固定式を採用しており、大手3社の販売所よりも実質手数料が低めになっていることが多い。
暗号資産取引所事業と似ている面が多いFX事業で成功をおさめているグループだけに、さらなる躍進に注目。

・DMM

取り扱い通貨は7種類だが現物取引ができるのはビットコインとイーサリアムのみである。
残りのコインはすべてレバレッジ取引(FX)のみ提供しており、FX特化型といえる暗号資産取引所。
ビットコインのFX取引を提供している暗号資産取引所は多いが、すべてのアルトコインがFX取引に対応しているのはDMMビットコインのみ。
FX大手としての運営実績とグループの安定に特化した経営基盤を持っており、将来性はおおいに期待できる。

・ビットポイント

2017年9月29日に金融庁が審査する暗号資産交換業者として登録されている。
国際送金システムの仮想通貨として注目されているリップルをはじめとした5種類の暗号資産をすべて取引所形式で売買できる。
取引手数料だけではなく、暗号資産の送金手数料もすべて無料になっている点も魅力で、少しでも安く暗号資産を売買したいユーザーから支持を受けている。
またFX取引専用ツール『MT 4』も非常に使いやすいと評判。

・ビットバンク

ビットバンクトレードやBTCNを運営するビットバンク株式会社が設立。
アルトコイン『リップル・ライトコイン・イーサリアム・モナコイン・ビットコインキャッシュ』の5種を取引所で購入することができるので手数料が安い。
Trading Viewを採用しているのでチャートを見てテクニカル分析をしたい上級者も満足できる。
ビットコインセキュリティ専門会社『BitGo』と提携しているのでセキュリティの信頼性が高い。

取引所を選ぶ時の注意点

暗号資産交換業者として金融庁に登録されているのは現在16社。
多数の民間企業がそれぞれに独立して所有し、ビットコインなどの仮想通貨を取り扱っている。
金融庁に暗号資産交換業者としての認可を申請中の「みなし業者」や新規参入予定企業も多く、現在、100社以上が参入の意向を示している。
そのため運営企業の資本規模により、ユーザーや取引量が大きく異なるで、取引所を選ぶときは、十分な注意を払いたい。
ハッキングによるネム流出事件のあったコインチェックのように、セキュリティが十分ではない取引所も存在する。
金融庁による『暗号資産交換業者登録一覧』を参照し、掲載されているところならば信頼は置きやすいと言えるだろう。

取引所はこれからどうなっていく?

アメリカの大手金融機関であるゴールドマンサックスがビットコインのトレーディングデスクを開始するとニューヨークタイムズ紙が報じている。
ウォール街はこれに続き、ナスダックが取引所開設の検討を発表したり、ニューヨーク証券取引所の運営会社であるインターコンチネンタル取引所が機関投資家向けのオンライン暗号資産プラットフォームを開設予定だと報じられたりと慌ただしい。
国内ではSBIが夏に取引所をオープンし、大きな話題を呼んだ。
三菱UFJは独自開発した『MUFGコイン』の大規模実証実験を開始する。
金融庁の法規制が進みどのような運用ができるかが明確になれば、大手の参入はより活発になり、暗号資産の普及が今とは比べものにならないスピードで進むだろう。