2021.03.18
フランス政府は17日、オークションでビットコインを売却した。オークションでは、611BTCを分割して0.11BTC〜2BTCの範囲で合計437のロットが用意された。
このオークションは、押収された資産の回収・管理のため開催された。
今回は2019年に暗号資産(仮想通貨)取引所GateHubで起きたハッキング事件で奪われ、後に当局から押収されたビットコインが主にオークションにかけられた。
当時起きた事件では、約10億円相当の2,300万XRPが取引所から流出し、その後、ハッキングに関連した人物が換金したビットコインとされている。
なかでも注目すべきは、最初に出品された0.11BTCのロットが2万6,800ユーロ(約349万円)で落札されたことだ。現地で取材をした著名ジャーナリスト、Grégory Raymond氏がtwitterで明らかにした。
この落札価格は1ビットコイン価格に換算すると3,141万円になる。
記事執筆時点でビットコイン価格は日本円で630万円台を推移している。そのため、本来の0.11BTCは約69万円となることから、落札者は約5倍の価格で購入したことになる。
現時点で落札者は明らかにされていない。また、0.11BTC分のロットを2万6,800ユーロで落札された理由もわかっていない。「今回のオークションで最初に売り出されたプレミアを狙って購入をしたのではないか? もしくは間違えた額で入札してしまったのでは?」と、現地では憶測が飛んでいるという。
Raymond氏は今回の高額落札に対し「実際、政府のビットコインオークションのほとんどのロットは、現在の価格よりもやや高い価格で取引されている(販売手数料を加えると約3~4%)」「でも、落札されたビットコインは48時間以内に当選者に届けられるタイムラグを考えると馬鹿げている」と述べた上で、「最も興味深いのは、最初のロットである0.11BTC(現在の価値は5160ユーロ)で、これは…26,800ユーロだ!」とツイートした。
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