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米暗号資産運用会社が2億ドルを調達 モルガン・スタンレーなどが出資

米暗号資産(仮想通貨)運用会社のNYDIGは8日、2億ドル(約217億円)の資金を調達したことを発表した。出資者の中にはMorgan Stanley(モルガン・スタンレー)、New York Life、MassMutual、Soros Fund Managementなどの大手企業が名を連ねた。

NYDIGは今後、今回の出資企業と共に保険や銀行業務、クリーンエネルギー、慈善活動の領域にビットコイン関連の戦略的取り組みを進めていくとの意向を示した。

企業のESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みが重要視されてきている中、NYDIGのクリーンエネルギーや慈善活動への言及は重要だと考えられる。特にビットコインのマイニングは電力消費量が非常に大きいことから環境への悪影響が懸念されている。

そのため、ビットコイン投資とESG投資を両立させるためにはより一層ESGへの取り組みを強調していく必要があるだろう。

さらに、同社の創業者兼CEOのGutmann氏は「今回協力してくれた企業は単なる投資家ではなく、いずれの企業も長年寄り添ってきたパートナーである」とコメント。

同氏は続けて、「ビットコインの組織的な受け入れが始まったことは、これらのパートナーとの提携から考えるに明らかだ」として、ビットコインが普及しつつある点についても言及した。

NYDIGが同日に公表した同社におけるカストディ総額が、組織的なビットコインの受け入れが加速していることを示すもう1つの例である。

各領域の保険会社が、NYDIGを介して直接または間接的にカストディに預けているビットコイン総額が10億ドルを超えたというのだ。

NYDIGは機関投資家向けにビットコイン関連の投資や技術的なサービスを提供している企業だ。2020年末にはMassMutualがNYDIGを介して1億ドル相当のビットコインを購入したことが大きな話題となった。

Gutmann氏は最後に、「今後NYDIGが提供するビットコイン関連の商品やサービスに、爆発的な技術革新が訪れることを期待して欲しい」とコメントした。

画像:Shutterstock