2020.09.02
大手暗号資産(仮想通貨)取引所Binanceは1日、同社が提供する新たな独自ブロックチェーン「Binance Smart Chain (BSC)」のメインネットを正式ローンチしたと発表した。
BSCのホワイトペーパーは今年4月に公開されたが、すでに運用しているBinance Chainと並行して動作するよう作成されており、新たにスマートコントラクトや同社が提供する取引所トークン・バイナンスコイン (BNB)のステーキングメカニズムが導入されている。
発表文によるとBSCは以下のような点でメリットがあるとしている。
BSCはEthereum Virtual Machine(EVM)やCosmos、Binance Chainと互換性があり、ユーザーや開発者がチェーン間で自由かつ柔軟なアセット移動ができる。
また、コンセンサスアルゴリズムにはPoA(Proof of Authority)とPoS(Proof of Stake)を組み合わせたPoSA(Proof of Staked Authority)が採用されている。
Binanceは、ステーキングベースのガバナンスに基づいて21のバリデーター(承認者)が選ばれたことも併せて発表した。
BSCはすでに暗号資産業界のトッププロジェクトでテストを行う準備ができているとのことで、Binance ChainとBNB両方の実用性が大幅に向上することを期待しているとしている。
BSCで新たに実装された機能は、ブロックチェーンを利用した代替金融ソリューションであるDeFi (分散型金融)の台頭に合わせたモデルとなっているが、発表によると、Aava、1inch.exchange、WazirX、DODO、dForc、Bounce.finance、Spartan Protocol、MCDEX、Cream、ForTube、DeBankなど複数のDeFiプロジェクトがメインネットローンチ前からBSCに協力しているようだ。
BSCのコミュニティは、現在トークン発行や転送、BNBのステーキング、dAppsの作成や利用といった機能のためのツールを、今月中のリリースを目標に開発中だという。
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