2020.07.20
ヘルスケア、ビューティー、食品領域でKPI (重要経営指標)保証サービスを展開している株式会社ピアラは、D2C事業支援を本格化するために、ブロックチェーン事業開発を行うSingulaNet株式会社と資本業務提携を締結した。17日、公式サイトで発表した。
D2Cとは「Direct to Consumer」の略称で、メーカーなどが自社で企画および開発した商品を自社のECサイト等で直接消費者に販売する仕組みだ。
SingulaNetは金融システムをはじめとした最先端のブロックチェーンを応用したトータルソリューションサービスを提供しているが、本提携によりピアラは、エンタメ領域まで広がる次世代型ITサービスの提供を目指すという。
ピアラはこれまでヘルスケアやビューティー、食品領域でマーケティング支援や商品企画プロデュース事業を提供してきた。今回の提携により、ライブ配信や投げ銭、デジタルコンテンツの提供など、D2C事業支援の本格化に加え、商品開発からのワンストップなサービス提供が可能になるとのこと。
企業を取り巻く市場環境のデジタル化は、新型コロナウイルスの感染拡大以前から指摘されていた。
しかしこの「ポストコロナ時代」においてその勢いは拍車をかけており、ITを駆使した次世代サービスはこれまで以上に需要が高まっていく可能性がある。そのため、ピアラは消費者と相互にコミュニケーションができる新たな仕組みが必要だとも説明している。
デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)がより複雑化する中で、データ保護やセキュリティーの向上は重要な命題の1つとなっているが、ブロックチェーンの導入はDXの推進をより加速させるものとなるかもしれない。
電子レシートや、投票、物流のサプライチェーンなどセキュリティー上電子化することが難しいようなプラットフォームにおいて、試験的なブロックチェーン導入の流れは広がっており、今後もサービス事業者がブロックチェーン開発事業者と手を組む流れが拡大していくことものとみられる。
ピアラは本提携にあたり、新たにD2C事業支援を強化し、専門部署の新設も予定しているようだ。
なお、ピアラがSingulaNetとの資本業務提携を発表したことによる業務拡大への期待からか、週明け20日の取引開始直後から株価は大幅急伸しており、一時は前週末比92円高となる1,558円(6.3%増)を記録した。終値は1,536円となっている。
画像:Shutterstock