マイクロソフトなど3社が共同でHR分野でのブロックチェーン活用に向け連携

ブロックチェーン関連サービス開発会社・株式会社SKILLは、エン・ジャパン株式会社、日本マイクロソフト株式会社と共にHR分野（人的資源）におけるブロックチェーンの活用、実用化に向け、共同研究を開始することを29日、プレスリリースにて発表した。
同リリースによると、3社で連携し、コンソーシアム（共同事業体）型ブロックチェーンの構築や共同検証を行う。
3社の共同研究では、HR分野で取り扱われる情報領域に焦点を当て、職歴や学歴情報など人材に関する様々なデータの証明情報を記録し、ユーザーがデータの所有権とその内容について自分自身で証明情報を確認できるブロックチェーンを運用していくという。
昨今、学位や職歴、研究データ管理などに対するブロックチェーン技術の適用可能性の検討が様々な企業で行われているが、具体的で有用なサービスとして社会実装できている事例はまだ少ない。
3社はブロックチェーン固有のユーザビリティやコスト、スケーラビリティなどの課題があり、それがブロックチェーンを活用したサービスの普及を妨げている要因の1つだと指摘する。
今回の研究では、まずプラットフォームを構築することで、インフラの構築や構成に時間を費やすことなく、プロダクトの開発に集中できるメリットをもたらすとのことだ。
そして1社のみで構築するプライベートチェーンではなく、複数社にまたがって共同で運営するコンソーシアム形式にすることで、信頼性が高くユーザビリティの良いブロックチェーンサービスの構築が可能になるとしている。
最初のコンソーシアムチェーン活用計画として、SKILLから職歴情報の証明に関するサービスをリリース予定だ。
またエン・ジャパンは人材の採用、教育、評価事業とブロックチェーンを連携させることで、さらなる「入社後活躍」の実現に寄与できる事業の検討を進めていくという。
日本マイクロソフトは、パブリッククラウドサービス「Microsoft Azure」をベースとしたブロックチェーン技術の社会実装拡大に向け、HR分野を含む各事業領域におけるコンソーシアムチェーン運営の技術支援を行っていく予定だ。