匿名暗号資産モネロがハードフォークに成功

暗号資産モネロのハードフォークが８日に成功し、以前から指摘されていた脆弱性が解決され、安全性が向上した。
モネロは送金や決済の際に送金主や取引履歴が第三者にはわからないという、匿名性の高さが特徴だ。
また、匿名性の高い暗号資産の中で時価総額が最も大きく、その規模は約950億円にのぼる（2019年3月11日現在）。
今回、モネロで実施されたハードフォークにおいて特に大きな改善は、「ビッグバン攻撃」によるモネロ・ブロックチェーンの脆弱性の改善と、匿名性のさらなる向上だ。
「ビッグバン攻撃」は短時間で大量のトランザクションを生成・承認することによって、モネロのブロックサイズを急激に増大させ、ネットワークに負荷をかける攻撃であり、かねてより問題視されていた。
また、実在しないダミーのトランザクションがブロックに自動追加されるアップデートによって、実際の送金記録が外部から特定しにくくなり、匿名性の大幅な向上に寄与している。
なお、今回実施されたハードフォークによってモネロの課題解決と性能向上が実現したものの、相場への影響は小さく、ハードフォーク前後でモネロの価格はあまり変動していない。