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アルゼンチン、通貨危機でビットコインの取引高急増

アルゼンチンの法定通貨であるペソの下落が止まらず、国内のビットコイン取引高が年初来と比べて165%以上に急増していると現地時間9日、米大手メディアCNBCが伝えた。
アルゼンチンペソは先月末、1米ドル=43.90ペソまで下落し、過去最低を記録。
今月3日にアルゼンチン中央銀行が今年のインフレ率を見直し、36%に上方修正したが、国内のインフレ率は年々高くなっている傾向にある。
経済状況が好転しないなか、マーケットに友好的とされるマクリ大統領の支持率も低下。
すでに、今年10月に行われるアルゼンチン大統領選にマクリ大統領は出馬表明しているが、CNBCによると「政府と中央銀行は選挙前の通貨危機を懸念している」と話す専門家もいるとのことだ。
法定通貨に危機感が高まっている一方で、アルゼンチン国内でのビットコインに対する需要は高まっている。
統計情報サイトCoin Danceによると、今月6日までの1週間のビットコインの取引高は、今年1月6日までの1週間のビットコイン取引高と比べて165%増加したという。
このような暗号資産の需要を見込んでか、大手暗号資産取引所バイナンスのCEO CZ氏が先月7日、アルゼンチンに法定通貨と暗号資産の交換を可能にする取引所の立ち上げを示唆している。
また、アルゼンチン政府もバイナンス傘下のバイナンス・ラボとラテンアメリカの暗号資産取引所LatamExが支援するプロジェクトに共同出資することを明らかにしており、国内の暗号資産に関する動きが活発化している。
法定通貨への信頼が落ちる時、暗号資産は代役として期待される。
アルゼンチン国内の情勢が、暗号資産市場にどのような影響を及ぼすのか、今後も注視する必要がありそうだ。