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バイナンスラボがベルギーのハードウェアウォレット企業NGRAVEに投資

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)のベンチャーキャピタル部門であるバイナンスラボ(Binance Labs)は21日、ハードウェアウォレットメーカーのNGRAVEに戦略的投資を行ったことを発表した。また、同社の今後の資金調達シリーズAラウンドを主導する予定であるという。

NGRAVEは2018年にベルギーで設立された企業だ。最高セキュリティ認証(EAL7)のハードウェアウォレットである「ZERO」や、暗号化され復元可能な鍵のバックアップ用ステンレス板「GRAPHENE」、ブロックチェーンにリアルタイムで接続するモバイルアプリ「LIQUID」といった3つの商品を開発している。

特にGRAPHENEはステンレス鋼を用いることで、1660度までの耐熱性を実現。プレートを2枚用意することでセキュリティを向上させており、第三者がプレートを1枚盗み出したとしても、秘密鍵を読み取ることができない仕組みになっているという。

バイナインスの共同創設者でバイナンスラボのYi He氏は「セルフカストディウォレットは、デジタル資産を保管するための最も安全な方法の1つだ。NGRAVEへの投資を通じ、ユーザーのセキュリティを強化する革新的なスタートアップを支援し続けたいと考えている」と発表で述べた。

また、NGRAVEの共同創設者兼CEOのルーベン・メレ(Ruben Merre)氏は「既存のキー作成プロセスを調べたところ、重大なセキュリティギャップがあることを発見した」とコメント。続けて、「私たちはキーの生成方法を改めて開発し、一般的なニーモックウォレットの制限を克服した。私たちの目標は常にシンプルで、全ての人にとって暗号資産の世界を安全な場所にしたいということだ。私たちの使命は、人々が自分の富を守り、望む生活を送ることができるようにすることだ」と述べた。

暗号資産取引所FTXの破綻以降、自己管理型のウォレットの需要が高まっている。バイナンスCEOのチャンポン・ジャオ(CZ)氏も自身のTwitterを通じて度々自己管理の重要性を強調しており、今月14日に開催されたビジネスカンファレンス・B20において「セキュリティが高まればユーザーの数も自然と増加し、流動性も高くなり、価格も上昇する可能性が高まる。我々のような大手取引所はセキュリティにより投資できる資金がある」と語っている。

画像:Shutterstock

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