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韓国の主要暗号資産取引所が相次いでライトコインを上場廃止

韓国の暗号資産(仮想通貨)取引所Upbit、Bithumb、Korbit、Coinone、GOPAXの5業者全てが8日、ライトコイン(LTC)の上場廃止を一斉に発表した。

Upbitの発表によると、ライトコインが「ミンブルウィンブル(Mimblewimble Extension Block=MWEB)」のアップグレードを実施したことが廃止の要因だという。

ミンブルウィンブルという言葉は、ハリーポッターに出てくる秘密を漏らさないようにする呪文。秘匿性の高いプロコトルへのアップグレードで、ユーザーが匿名で金銭をやりとりすることが可能となった。取引に関わる2つのウォレットの当事者のみにウォレットアドレスを開示し、過去の取引履歴はすべて隠匿される。

多くの暗号資産における取引履歴はブロックチェーンにより事実上公開されている状態だ。取引に関わることのない第三者でも送金先、送金額、送金元、受取額、保有残高を確認することが可能となっている。

一方、韓国での法律「特定金融取引情報の報告及び利用等に関する法律(以下特定金融情報法)及び関係法令等」では、秘匿性の高いトークンを上場することを禁止している。マネーロンダリング規制に接触する可能性を検出するため、全ての取引に関して開示を求めている。

そのため、事業者としては秘匿性の高まったライトコインを取扱うことがリスクとなる可能性があり、規制当局とのトラブルを避けたいという思惑から、上場廃止に至ったものと考えられる。

韓国では過去にもモネロ(XMR)やジーキャッシュ(ZEC)などの秘匿性の高い暗号資産が上場廃止になっている。

Upbitは秘匿性を重視したアップグレードに関して「ライトコイン財団と連絡を取り、徹底的な検討を行った後、取引情報が露出されない選択機能が特定金融情報法令上の匿名転送技術に該当すると判断し、今回の上場廃止を決定した」と発表で述べている。

同取引所では今月20日11時に全てのライトコインのペアにおいて上場廃止する予定だ。7月20日まではライトコインの出金に対応するという。

画像:Shutterstock

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