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米SEC、暗号資産関連のETFを承認

米SEC(証券取引委員会)が新たに暗号資産(仮想通貨)関連のETFを承認したことがわかった。7日、Bloombergなどが報じた

今回承認したのは、資産管理会社・Volt Equityが提供する「Volt Bitcoin Revolution ETF」 。このETFは、純資産の大部分をビットコインで保有しているか、収益の大部分をビットコインのマイニングやレンディング、取引から得ている企業のパフォーマンスを追跡する。

目論見書によると、80%はビットコインの関連企業に割り当てられる。ビットコインを最も保有しているMicro Strategyには最大25%が分配され、そして15%はソフトウェア、人工知能チップなどから収益の50%を得ている企業に投資される。PayPal、テスラ、スクエア、コインベース(Coinbase)が組成銘柄となっており、Twitterやビットコインマイニング企業のMarathonなどは組み入れられていない。

この新しいETFはニューヨーク証券取引所(Arca)に上場され、ティッカーシンボルは「BTCR」となる。

また、他にも2つのETFが承認された。米大手資産管理会社Invescoが暗号資産投資企業のGalaxy Digitalと指数プロバイダーAlerianと提携して提供するもので、「Invesco Alerian Galaxy Crypto Economiy」と「Invesco Alerian Galaxy Blockchain Users and Decentralized Commerce ETF」の2つ。

これらのETFは2つの「Alerian Galaxy Global」指数を追うものとして、前者はブロックチェーン企業とマイニング企業がポートフォリオに組み込まれており、後者はブロックチェーンのリサーチと開発に関わる企業のパフォーマンスをトラッキングする。2つのETFは共にポートフォリオの15%をビットコイン投資信託・GBTCで運用する。

米SECは暗号資産ETFを承認するかどうか数年前から検討している。今月1日にも暗号資産ETFに対する結論を45日間遅らせることを発表したばかりだ。

今回承認されたETFは暗号資産の価格を追跡し資産を保管するものではない。事業の大半が暗号資産関連の収益から成る企業へ投資するものとなっている。Volt社の商品は米国投資家にとってビットコインETFに最も近い存在であると言える。今回の動きから、SECが年内にも初の暗号資産ETFを承認するのではないかという憶測もある。ビットコイン先物に相当するETFが数週間以内に可決される可能性がさらに高まったと言えるだろう。

画像:Shutterstock