月間暗号資産

  • HOME
  • NEWS
  • 米司法省、暗号資産取締りチームの設立を発表

米司法省、暗号資産取締りチームの設立を発表

米司法省・Lisa Monaco(リサ・モナコ)副長官は6日、暗号資産(仮想通貨)の犯罪利用に対抗するため、National Crytocurrency Enforcement Team(国家暗号通貨執行チーム=NCET)という組織の立ち上げを発表した。現在、暗号資産は広範囲な犯罪で利用されている。それを阻止することが目的だ。

NCETはKenneth A. Polite(ケネス・A・ポライト)司法次官補の監督のもと、司法省刑事局のマネーロンダリング・資産回収部門(MLARS)、コンピューター犯罪・知的財産部門(CCIPS)、およびその他の部門の専門知識と、米国弁護士事務所から参加した専門家から編成される。このチームはランサムウェア犯罪組織への暗号資産による支払いなど、詐欺や恐喝で失われた資産の追跡と回収も行う。

モナコ副長官は立ち上げの背景として、「犯罪者が暗号資産のプラットフォームを悪用して利益を得る金融システムを解体する能力を強化するため、連邦検事局のサイバー検察官、マネーロンダリング専門家の知識を活用していかなければならない。テクノロジーの進歩に伴い、我々も進化しなければならない。そうすることで不正行為を根絶し、これらのシステムに対するユーザーの信頼を得る態勢を整えることができる」と語る。

NCETの責任者は検事総長補佐の直属となり、複雑な犯罪捜査、基礎の経験があるほか、暗号資産やブロックチェーンの技術に精通した人材から選出される。MLARS、CCIPSの弁護士、および全米の連邦検事局から派遣された検事補(AUSA)で構成されるチームを率いて、暗号資産などを悪用した犯罪行為の温床となる暗号資産取引所やインフラの提供者、その他の事業体を特定、調査、訴訟を提起していく。

NECTは重点目標として「不正な暗号資産の使用の調査と基礎、マネーロンダリング、ランサムウェア、人身売買業者、麻薬売買業者」を挙げる。そのため、暗号資産が関わる事件を捜査する連邦、州、地方および国際的な法執行機関との連携を構築、維持していくとのことだ。さらに今後は「連邦検察官や法執行機関に対し、捜査・起訴に至るプロセスに関してトレーニングやアドバイスを行っていく」としている。

モナコ副長官は暗号資産に関する大規模なランサムウェアやサイバー攻撃に対する米国政府の対応において、中心的な役割を果たしてきた。同氏は5月に起こった、米大手石油パイプラインの運営会社・コロニアル・パイプラインシステム社への攻撃後、ロシアを拠点とするハッカーに支払われた数百万ドル相当のビットコインのうち、大半を奪還した件においても尽力した。

米では今年、ランサムウェア攻撃の被害が急増している。バイデン政権は暗号資産取引の分析、調査を強化することを発表していた。

画像:Shutterstock