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仏大手銀行、テゾスのブロックチェーン上でセキュリティトークン発行

フランスの大手銀行Societe Generale(ソシエテ・ジェネラル)グループは15日、テゾスのブロックチェーン上でセキュリティトークン(ST)を発行したことを発表した。

このトークンはグループ会社のソシエテ・ジェネラルフォージが発行し、同じくグループ会社であるソシエテ・ジェネラルアシュアランスが引き受けた。

ソシエテ・ジェネラルは2019年4月にイーサリアムブロックチェーン上で1億ユーロ(約130億円)相当の債権をセキュリティトークンとして発行。また昨年5月には、フランス銀行が行ったデジタルユーロの実証実験にも参加し、4000万ユーロ(約52億円)相当のカバードボンド(債権担保付き社債)のセキュリティトークンを発行している。

今回のセキュリティトークン発行はこれらの実験に続くものだ。 

ソシエテ・ジェネラルグループは2022年までに顧客に暗号資産(仮想通貨)の組成・発行・交換・保管サービスを提供することを目指している。

そのため、ソシエテ・ジェネラルは今回の事例を受け「(サービス提供に向けた)新たな一歩を踏み出すことができた」と述べている。

さらに、この試みはパブリック・ブロックチェーン上で複雑な金融商品を発行する際の法的・規制的・運用上の実現可能性を示すものになったと語っている。

続けてブロックチェーンの活用についても触れ、この破壊的技術によって商品構成に関する能力が高められ、市場投入までにかかる時間の短縮および所要手続きの自動化、取引と決済における透明性とスピードの向上、そしてコスト削減を実現すると説明した。

なお、このセキュリティトークンはSWIFTを利用している銀行システムとの統合も可能になるという。

上述のように、ソシエテ・ジェネラルはフランス銀行による中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)の実験に参加している。この実験プロジェクトに参加しているのは同行を含む8つの金融機関で、今年1月には銀行間決済の実験に成功したことを発表している。

画像:Shutterstock