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イーサリアム、大型アップデートBerlinを完了

15日、イーサリアムの大型アップグレード「Berlin(ベルリン)」が完了した。

Istanbul(イスタンブール)とMuir Glacier(ミューア・グレイシャー)に続くアップグレードのBerlinは当初、2020年半ばに実施することを予定していたが、延期を繰り返していた。

その後、イーサリアム財団はアップグレードのタイミングをブロック高12,244,000にすることを公式サイトで発表。15日、当該ブロックに達し、アップグレードが実施された。

今回のアップグレードでは、イーサリアムのコア開発者によるブロックチェーンネットワークの4つの重要なEIP(改善案)が導入された。

1つ目はEIP-2565で、基本的にガス代(手数料)の軽減を約束するものだ。現在、課題となっているイーサリアムネットワークのガス代高騰のコストを下げることを目的としている。

2つ目はEIP-2718で、新たなトランザクションタイプを導入することでユーザーの取引を容易にすることが可能になった。

EIP-2929は、処理時間を軽減し、サービス妨害攻撃の対策のために、基本的に取引コストをわずかに増加させる。

EIP-2930は、トランザクションタイプを追加してEIP-2929の課題であるガス代の増加を抑制する。

EIP-2929とEIP-2930は、イーサリアムのコア開発者であるMartin Swende氏とVitalik Buterin氏によるものである。

イーサリアムが15日のアップデートが完了したことを受け、価格にも影響が見られた。イーサリアム価格は一時27万6,000円(CoinMarketCap参照)まで高騰。現在は26万5,000円ほどを推移している。

今後、イーサリアムは7月に予定されているアップグレード「London(ロンドン)」で、ガス代高騰をさらに抑制する改善案であるEIP-1559を実装する予定だ。

昨夏からのDeFiブームなどを発端に、イーサリアムのガス代が高騰し、オンラインで取引を行う際のハードルになっていた。次回アップグレードのLondonは、ガス代で多くの収益を得てきたマイナーやマイニングプールから反対の声が相次いでいるが、個人投資家からはEIP-1559を待ち望む声が多い模様だ。

画像:Shutterstock