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米国初、国法暗号資産信託銀行が誕生へ

米大手暗号資産(仮想通貨)カストディ企業Anchorageは、米通貨監督庁(OCC)から「国家信託憲章」の承認を得て、米国初の国法「暗号資産信託銀行」となった。13日OCCが公式サイトで発表した。

これによりAnchorageは、顧客である米国銀行に対して暗号資産のカストディ、信託業務を本格的に提供できることになる。

Anchorageは2017年に設立。暗号資産分野に投資する企業に対してカストディサービスを提供するデジタル資産事業で台頭してきた。同社は、機関投資家から求められる厳格なプロトコルと慣行を適用して年間1000億ドル以上の取引を管理している。

またOCCは財務省傘下の機関であり、米国連邦法で免許を取得した金融機関を監督している組織だ。

米KrakenやAvantiはワイオミング州において、同様に法律に準拠したカストディ事業を行う暗号資産信託銀行の認可を受けている。

しかし、どちらもOCCではなくワイオミング州のみからの認可であるため、他州で事業を行うには制限が生じる。

一方、AnchorageはOCCから米連邦信託銀行として承認を受けたことで、条件付きながら、国法暗号資産信託銀行として米国全土で事業を行うことができる。

OCCの発表によると、条件には信託銀行として事業を運営するために、OCCが規定した資産や流動性、リスク管理の条件を満たすことなどの項目が挙げられている。

今回、Anchorageは公開声明で国法暗号資産信託銀行の許可について「これは組織としての私たちだけでなく、暗号資産業界より広い金融業界にとっても大きな節目となります。暗号資産信託銀行は、これまでの信託銀行に値するものであり、規制された信託銀行として承認されたことを非常に誇りに思っています」と抱負を述べた。

画像:Shutterstock