月間暗号資産

  • HOME
  • NEWS
  • バングラディッシュ、ブロックチェーンを利用した初の国際送金サービス開始へ

バングラディッシュ、ブロックチェーンを利用した初の国際送金サービス開始へ

世界的な銀行金融グループであるSCB (Standard Chartered Bank)、バングラディッシュの大手モバイル金融プロバイダーであるbKash、マレーシアの大手デジタルマネー送金プロバイダーであるValyouの3社が共同で、バングラディッシュ初となるブロックチェーンベースのクロスボーダー送金サービスを開始予定であることがわかった。9日、現地メディアのBusiness Standardが発表した。

これにより、マレーシアで働くバングラディッシュ人がValyouを介し、母国でbKashウォレットを有するユーザーへ即時送金を容易に行えるようになるという。

出稼ぎで労働を行う外国人にとって、国外送金は高額な手数料や長い送金時間がネックとなっており、低価格かつ即時送金の需要は非常に高い。

またバングラディッシュでは、銀行などがない僻地が多いことからモバイル送金の需要は高く、bKashだけでも3,000万を超えるアカウント登録者が存在する。

バングラディッシュ経済においても、海外で働くバングラディッシュ人による送金は重要な柱の1つであり、外貨準備への主要な貢献者でもある。

本サービスは、SCBのパートナーである中国アリババの金融部門Ant Group Coが提供する応用的なブロックチェーン技術を用いることで実現しており、送金プロセスの合理化や送金スピードの改善、セキュリティーの向上、プロセスの透明化などに役立つという。

現在サービスは商業テストの段階であり、近いうちにバングラディッシュとマレーシアの顧客が利用可能になる予定とのことだ。

SCBのCEOであるNaser Ezaz Bijoy氏は、「『送金』という行為が何百万の家庭を支えていると同時に、国の財政に不可欠な外貨をもたらし、経済の重要な牽引役となっている」と、送金の重要性について述べた。

その上で、「bKash、Valyou、Ant Groupと共に送金者の携帯電話から24時間365日利用可能なサービスを提供することで、簡単かつ迅速に送金作業ができる新世代の技術革新を導入できることを嬉しく思う」と語った。

画像:Shutterstock