2018.08.15
世界銀行グループの国際復興開発銀行(IBRD)は、資金調達と取引を容易にするのを目的に、ブロックチェーンを使った債券を発行すると発表した。
CNBCの報道によると、IBRDから委任を受けたオーストラリア・コモンウェルス銀行(CBA)が業務を担当し、プラットフォームはマイクロソフトのクラウドシステム「Microsoft Azure」で運用する。
具体的な開始時期や規模は明らかにされていないが、今後、IBRDとCBAが幅広い投資家たちとの協議を経て実施する予定だ。
ブロックチェーンで運営される債務商品は「bond-i」と名付けられ、すでに投資家たちからも注目されているという。
世界銀行は第二次世界大戦後から、新興国へ経済支援や貧困削減のための債券を発行し、世界の金融秩序制度の中心的役割を担ってきた。
その世界銀行がブロックチェーンを利用した債権の発行を正式決定したことは、ブロックチェーンの技術の信頼性の高さや効率性の認知を世界規模で向上させることにつながると思われる。
世界銀行は、これまでもブロックチェーンを使った発展途上国の支援を検討してきた。
今回の債券の発行をきっかけに、ブロックチェーンの分散型台帳システムを使った財産の情報管理や、低コストでの国際送金、保険の提供、身分証明など、中小国では不十分だったインフラが飛躍的に発展する期待も膨らむ。
社会貢献に加え仮想通貨市場の流動性も高まるだけに、今後もこの取り組みに関心を持っていきたい。